行政書士講座の講師ブログ

憲法の学習について

皆さん、こんにちは!
フォーサイト専任講師・行政書士の福澤繁樹です。

今回は、行政書士試験における憲法の学習について書いてみたいと思います。

2022年および2023年の行政書士試験の憲法の問題を見ると、従来よりも難しく感じる方が多いのではないかと思います。
もちろん、難問奇問というわけではないのですが、正解にたどり着くには、知識だけではなく法的思考力も要求されるような内容になっているのではないかと思います。

たとえば、2022年の問題3などは、判例の内容を提示して、それを読み込ませてから各選択肢との整合性を問う内容です。同様に、2022年の問題4も判例の見解を問う内容となります。
そして、2023年の問題は、さらに全体的に難易度が増していると思われます。
問題3、問題6については、知識だけではなく現場での思考も要求される内容だと思いますし、それ以外の出題も憲法の条文を細かく正確に暗記していないと容易には正解できない出題だと思います。

このような近年の傾向に対して、たとえば、より細かく学習しようとして、学者の書いた専門書や分厚い参考書などを紐解くという方もいらっしゃいますが、試験対策からすると、あまり得策とは考えられません。

憲法は、重要な科目ですが、出題数も民法や行政法に比して少ないですし、かける労力を大きくしても、得られる得点は限られています。

やはり、従来どおり、憲法については、テキストと過去問、条文と基本的な判例知識を重視して、あまり手を広げないという方針が適切だと思います。

今回は、このへんで。