インテリアコーディネーター講座の講師ブログ

日本の西洋建築・綱町三井倶楽部

みなさん、こんにちは。
IC講座担当講師の鈴木です。

今回は「日本の西洋建築」についてお話ししたいと思います。
日本は明治時代に入り、西洋のような近代国家を目指しました。その結果、多くの西洋建築が建設されました。
写真は、鹿鳴館の設計者でもあるジョサイア・コンドル設計の東京にある「綱町三井倶楽部」です。大正2年に、三井家の迎賓館として建てられました。現在は、会員制でパーティやウエディングなどに利用されています。
建物はルネサンス様式、ベランダの張り出しはバロック様式、内部の中央ドームの吹き抜けはピザンチン様式、と様々な建築様式を見ることができます。
2枚の写真の天井をみてください。左は洋風の談話室、右は日本閣(神前式場)です。
材料、塗装やディテールは異なりますが、どちらも室町時代の書院造の「折上格天井」です。
竿縁天井→格天井→折上格天井 と格式が高くなっていきます。

このような西洋建築を建設することができる財力、権力を持っている階層の人々は、時代の流れにのって次々と新しいものを取り入れたい反面、日本の昔からの格式も維持したいという二つの考えがあり、それを元に作られています。そこが日本の西洋建築の大きな特色だと思います。

それではこのあたりで、また!