ITパスポート講座の講師ブログ

よくあるご質問

皆さん、こんにちは。
 
今回は似ているようで微妙に違う用語について、まとめておきましょう。

まずは、インターネットとイーサネットについて。
イーサネットとは規格です。
次のようにイメージされるといいでしょう。

コンピュータネットワークには様々なメーカーの様々な機器が接続され、
それらが通信を行うのですから、それらの機器が確実に通信でできるような
“決まり事”が必要です。
ネットワーク全体に関する“決まり事”を
「イーサネット」といいます。
その決まり事を使って構築されたネットワークを
「インターネット」といいます。

ネットワークの“決まり事”が異なれば、異なる製品を開発する必要があります。
もし、「Aという製品は“イーサネット”規格のネットワークにのみ接続できる、
Bという製品は“決まり事X”のネットワークにのみ接続できる」という状態だと、
とても面倒なことになりますので、現在はすべてのネットワーク機器が
“イーサネット”規格にしたがった製品だけを製造しており、
そのため、標準的なLANの規格になっています。

なお、インターネットとは世界中を結ぶ巨大なLANであり、
インターネットに接続する機器も基本的にはイーサネット規格に対応した製品であるといえます。

次に、イントラネットとエクストラネットの違いについて。
イントラネットとは「インターネットを構築するために採用された技術・製品を使って構築されたLAN」です。
上でみていただいた通り、「イーサネット」が「インターネットを構築するために採用された技術」
となっています。

つまり、イントラネットとは、「“イーサネット”規格の製品を使って構築されたLAN」ということです。
全国規模の企業では各地の拠点をネットワークで結ばなければなりません。
しかし、それらのネットワークを外部に解放するわけにはいきません。
例えば、全国規模の銀行は地方の支店で引き出された預金を
東京などにある本店で把握しておかなければなりません。
ですから、地方支店のATMと本店のコンピュータをネットワークで結ばなければなりません。

しかし、そのネットワークを一般に開放するわけにはいきませんよね。
よって、その企業だけが使える全国規模のコンピュータネットワークが必要になるわけです。
地方支店と本店を専用の回線を使って結び、外部に解放しないようにしているネットワークです。
それをイントラネットといいます。

しかし、このようなネットワークを構築するためにはかなりのコストがかかります。
そこで、地方支店と本店を結ぶ回線を専用回線とせず、
誰もがアクセスできるインターネット回線にしたネットワークをエクストラネットといいます。

誰もがアクセスできる回線を使うので、費用を分担すればすむことになります。
もちろん、情報が漏れる可能性も出てくるので、VPN(テキストp.107)のような技術を使って対応します。