危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ

熱力学とは①

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回は「気体の法則」についてご紹介しましたので、今回は熱力学のうち「基本的な用語」をご紹介していきたいと思います。

熱力学に関する基本的な概念としては、以下のように①熱、②熱量、③比熱、④熱容量という4つのものがあります。


物質間のエネルギーの流れのことを意味します。必ず高温の物質から低温の物質に移動するという性質があります。

熱量(単位はJ)
物体間でのエネルギーの流れ、つまり熱の量を数値化したものです。
物体の質量をm、物体の比熱をcとすると、その物体の温度をt(K)上げるのに必要な熱量Qは、以下の式で表せます。

熱量Q(J)=m(ℊ)× c(J/(ℊ・K))× t(K)【Q= cmt

比熱(単位はJ/(ℊ・K))
物質1ℊの温度を1℃(1K)上昇させるのに必要な熱量のことをいいます。
同じ質量の物体でも、温まりやすさは異なります。比熱はこの温まりやすさを表します。つまり、比熱の小さい物質は、温まりやすく冷めやすいといえます。

熱容量(単位はJ/K)
ある物体の温度を1℃(1K)だけ上昇させるのに必要な熱量のことをいいます。
比熱と熱容量の違いは、対象としている物質の量の違いになります。比熱が物質1gを対象としているのに対して、熱容量では任意の量(ある量)を対象としている点が異なります。
物体の質量をm、比熱をcとすると、熱容量Cは、以下の式で表せます。

熱容量C(J/K)=m(ℊ) ×c(J/(ℊ・K))【C= mc

基本的な用語は、学習する上で大前提となるのでしっかりと押さえていただいた上で計算問題にも対応できるよう、公式を使えるようにしてください。

今回は熱力学のうち「基本的な用語」についてご紹介しましたので、次回は熱力学のうち「熱の移動」についてご紹介していきたいと思います。