みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。
前回は電気のうち「静電気」についてご紹介しましたが、今回も引き続き「静電気」についてご紹介していきたいと思います。
〇静電気による災害発生の防止
静電気の放電エネルギーは、可燃性蒸気などの最小着火エネルギーを超えることが十分起こるため、着火の原因となるおそれがあります。そのため、静電気の発生・蓄積を防いだり除去したりするため以下のような対策が必要です。
▪抵抗が小さい物質(導電性物質)を用いる
▪ガソリン等を給油するときは、流速を遅くする
▪湿度を高く(75~80%)保つため床に散水する
▪静電気の発生しにくい作業服を用い、素早く脱着しない
▪空気をイオン化する
▪接地用リストラップを装着する
▪施設内の入室時に接地棒に素手で触れる
〇静電気のエネルギー
静電気のエネルギーは、そこに帯電している電気量が大きくなるほど大きくなり、電荷の電圧が高くなるほど、エネルギーも増します。
静電気の帯電量をQ、電圧をV、静電容量をCとすると、これら3つの関係は以下の式で表せます。
Q=CV
帯電体が放電するときのエネルギーをEとすると、帯電量Qと電圧Vの関係は以下の式で表せます。
E=1/2QV
静電気のエネルギーについては、計算問題で出題されることもありますので、上記の公式をしっかりと覚えておいてください。
今回は電気のうち「静電気」についてご紹介したことで、物理の基礎については一通りご紹介したことになりますので、次回からは「物理の基礎の過去問」についてご紹介していきたいと思います。