さて、試験が近い方も多いですね。
今回は、「当日、その場で考えて何とかなるものもある」というメッセージです。
僕も数的処理の話をする時は「解法暗記です」と言い続けています。
基本的には多くの科目が、「無意識で解けるレベルにまで落とし込んだものを試験会場で解放する」ことで当日得点になるという流れです。
ただ、問題によっては、その場で読んで考えて対応できるものもあります。
例えば「物理」。
科目的に捨て科目になりやすいので、「見てもいない」という方も多いかもしれません。
せっかくですから、「出れば儲けもの」ぐらいの気持ちでひとつ、目を通してみましょう。
長さが30cmで中点Oを中心として回転できるようにした棒がある。この棒に、図Ⅰのように点Oから左に5cmの位置に30gのおもりを糸でつるし、点Oから右に15cmの位置に10gのおもりをつるすと、棒に働く力は釣り合い、水平の状態で静止する。いま、図Ⅱのように、点Oから左に10cm及び15cmの位置に60gと90gのおもりをつるし、点Oから右に15cmの位置におもりXをつるしたところ、棒に働く力は釣り合い、棒は水平状態で静止した。おもりXは何gか。
ただし、棒や糸の重さは無視できるものとする。
1 110g
2 120g
3 130g
4 140g
5 150g
力のモーメントの話ですが、これってただ、
「棒の長さ×おもりの重さの合計が左右で釣り合います」
という知識でいけませんか?
すると、
15×90+10×60=15×x
x=130
で正解は3です。
問題集の模範解答は、正確性もありますし、専門の先生がきちんと作ります。
ですからこんないい加減な説明はできないというか、ひょっとすると本来はしてはいけないのかもしれません。
ただ、この直前期、「そもそも捨て科目になっていたのであれば、話は少し違ってくるのではないか」ということで今回こういう形でご紹介させていただきました。
物理分野の力のつり合いについては結構、こういう問題も含まれていることもあります。
また本問では、「図Ⅰのように…」とヒントもくれています。
当日は後回しでもちろんかまいません。
「捨て科目だ」と思ったとしても、適当にマークシートを塗らずに、ぜひ一度目を通してみることをおススメします。
直前期に向けて、「捨て科目にしていたとしても拾えそうなもの」を今後もブログ等でご紹介していきます。
是非チェックしてみてください。