簿記講座の講師ブログ

若者はかわいそう

 皆さん、こんにちは。

 最近は大学生の就職状況など、若い人にとってたいへんな状況になっており、最近の若者はかわいそうだなと思ってしまいます。

 とくに、若者のせいではない部分で批判されるのは非常に不条理だろうなと思ってしまいます。例えば、「最近の若者は草食系で意欲が低い」などといったことがよく言われます。しかしよく考えてみると若者が草食系になるのは当然なのではないかと思うのです。だって、高校までほとんど競争せずに、望むものをある程度手に入れることができる世界で生きてきたのですから。

 なんだかんだいっても多くの子供たちは衣食住に困らない環境の中で育ち、運動会では手をつないでゴールをし、寝ないで勉強しなくてもそこそこの高校・大学に進学できるわけです。そんなにがんばらなくてもいいよ。やりたいことを見つけなさい。やりたいことが見つかるまで、ゆっくり時間をかけていいよ。そんな言葉をあちこちからかけてもらい生活してきたわけです。

 しかし、就職活動を始めた瞬間に環境が180°が変わります。完全に弱肉強食の競争世界に放り込まれるわけですね。大人が作った教育システムで育てられ、大人が作った教育システムに教えられたことを実践しようとすると、大人から批判されるようなものですよね。ゆっくり時間をかけてやりたいことを見つけていいよといわれたから、ゆっくり過ごしていたら、新卒で正社員になる以外はまともな生活をすることができない世界が待っていた。そんな詐欺みたいなことが行われているのが現状みたいな気がします。

 テクノロジーの進化で人々の生活はどんどん便利になるのに、人の生活を支える制度の部分はどんどん不便になっているような気がする今日この頃です。