簿記のスペシャリストによるこっそり裏講義

 皆さん、こんにちは。

 入試シーズンも終わり、多くの若者が希望を持って、上級学校に進学したり、社会に出たりする時期となりました。ちょっと前の話題になりますが、国公立大学の入試倍率が報道され、社会科学系学部の倍率の低さに驚いてしまいました。2~3倍の倍率しかない社会科学系学部がごろごろあるのです。なぜ、こんなことになっているんでしょう?

 将来のことを考えるときに、よく「自分のやりたいことを考えよう」なんて言われますよね。学校の先生や親から、自分がやりたいことを仕事にしなさいなんてよく言われたものです。何せ、大学生が就職活動を始めるときの第1ステップは自分探しですからね。

 でも、現実の学校選びや会社選びの場面では「自分のやりたいこと」なんて関係なさそうです。

 学校選びは、景気との関係が深いようです。景気が悪くなれば経済学部や法学部の入試倍率は激減し、理系学部や全日制の資格専門学校の人気が高まります。ここ数年18才人口はほぼ横ばいが続いていますが、社会科学系学部を志願する学生はかなり減少する一方で、手に職をつける的な発想で理系学部を志願する学生は増えています。特に薬学系や看護系の学部を志願する学生は増える傾向にあります。また、分野を問わず全日制の資格専門学校は全体的に志願者が増える傾向にあるようです。こちらも医療系の人気は高いようで、他は情報処理系などの人気が高いようです。

 そして、会社選びは景気も「やりたいこと」も関係ないようです。先日の新聞報道(2/27)によれば、就職したい企業ランキングの上位10社は保険会社と銀行です。理由として「仕事が面白そう」とか「社会貢献できる」といった回答も多いのですが、その本当のところの理由は「安定している」だそうです・・・。公務員人気の理由も同じですね。

 私は、大学に入学した公務員志望の学生に公務員を志望する理由を聞く機会が多いのですが、ほとんどの学生は「地域住民の助けとなりたい」とか「地域に貢献したい」といった答えが多いように感じます。「どんなことで困っている地域住民をどのように助けるの?」とか、「何をどうすることが貢献なの」というさらに踏み込んだ質問に答えられる学生さんはほぼいません。

 学校で多くの時間を費やして行われているキャリア教育は、現実の学校選び・会社選びに役立っているのでしょうか? ふと疑問に思った1日でした。



小野正芳

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