簿記のスペシャリストによるこっそり裏講義

皆さん、こんにちは。
簿記講座担当の小野です。
世の中はGW。いろいろ誘惑が多くなりますが、
何とかがんばっていきましょう!

今月も1つだけマイナス金利ネタを聞いて下さい。
これまで日銀は日本全体の金利を下げるために、
日本の金利の基準となっている国債の金利を下げようとして、
国債をたくさん買ってきました。

マーケットで、国債を買いたい主体が増えると国債は人気商品になり、
価格がアップします。

一方、その国債から得られる利息はすでに決まっていますので、
購入価格がアップするにもかかわらず、もらえる利息は変化なしということで、
実質的な利率が下がるわけですね。

国債の価格アップ=金利低下となるわけです。
 
利率が下がると日銀が国債保有によって受け取る利息が減り、
日銀の利益が減ります。日銀は政府出資の企業(東証ジャスダック上場)ですから、
利益が減ると株主(政府)への配当金が減ります
(厳密には、配当の前に優先的に政府に配分されます:国庫納付金)。

一方、金利低下で政府の支払利息はその分だけ減っていいますので、
政府と日銀を合わせて考えれば収支は変わらないということです。
そうなれば日銀からの配当金が減ったとしても国民の負担は全く変わりません。

でも、日銀があまりにも国債を買いすぎて、
マーケットで取引される国債がなくなってしまい、
日銀が、国債並みの信用力を持つ社債も買い入れることにしたことで、
ちょっと話が変わってしまいます。

基準となる国債の金利が下がれば、
それにもとづいて決まってくる社債の金利も下がります。
それを日銀が買うとどうなるでしょう? 

日銀の受取利息は減り、日銀の利益は減ります。
一方、社債を発行している企業の支払利息は減り、企業の利益が増えます。
ということは、株式会社といえども国の機関ともいえる日銀から民間企業へ、
利益が移転することになります。

日銀から政府へ利益が移転しても全体でみればどちらも政府ですから
国全体の財産に影響を与えませんでしたが、
日銀から民間企業へ利益が移転すれば、
その分だけ国の財産が減るわけです。

その減った財産の穴埋めは誰がするのか? 
当然ながら国民ですよね。

このように考えることもできる政策ですが、何だかなぁ!



小野正芳

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