簿記講座の講師ブログ

情報を出さなくてよい上場企業ってあり?

皆さん、こんにちは! 
簿記講座担当の小野です。

エアコンで体調が崩れやすくなる時期ですが、 
うまいこと調整しましょうね。 

簿記会計の役割は、企業への資金拠出者へ、 
企業の状況に関する情報を作成し提供することです。 
 
企業は資金提供者から受け取った資金を使って 
事業を行っているのですから、その資金がどのように使われて、 
その結果、どのような状況になったかを財務諸表に 
まとめて資金提供者に提供しなければなりません。

そして、その財務諸表は適切なものである必要があります。 
ウソの情報が含まれていると資金提供者は適切な意思決定を行えません。 
 
ですから、作成された財務諸表は公認会計士の監査を受けて、 
その内容が適切なものであるかどうか証明を受ける必要があります。

また、市場を管轄する当局が必要であると判断した場合には、 
上場企業は当局の検査を受ける必要があります。

これに関して、アメリカの株式市場に上場する 
中国企業について、ちょっとした問題が生じました。

アメリカの株式市場に上場する企業はアメリカの株式市場が 
指定する会計基準に従って財務諸表を作らなければなりません。 
 
NYSEに上場している企業はアメリカの会計基準に 
沿った財務諸表を作らなければならないわけです。

でも、中国共産党の指導を受ける中国企業が 
それに反している可能性があり、問題が生じています。 
 
中国共産党は都合が悪い情報を出さないように、 
自分たちに都合の良い数字が計算されるように 情報を捜査している可能性があり、 
しかも、当局の検査は受け入れないという指導をしているようなのです。

そうすると、アメリカの株式市場に上場している中国企業に出資しているアメリカ人は、中国共産党がOKと考える情報だけしか見ることができなくなってしまい、 
不利な影響を受ける可能性があります。

そのため、アメリカの当局が中国企業に対して、 
当局の検査を受け入れないならば上場廃止にすると通告するに至りました。 
米中分断が企業の上場にまで影響を及ぼすようになりました。

さて、どこまで深い文壇になるのでしょうか? 要注目です。