簿記講座の講師ブログ

株価史上最高値!

 皆さん、こんにちは!
 簿記講座担当の小野です。
 まだまだ時々寒い日が到来します。皆さん、体調管理には十分気をつけて!

 2024年2月22日、日経平均株価の終値は39,098円68銭となり、終値で1989年12月29日につけた38,957円44銭を超えて、バブル後最高値を更新しました。日本の株式市場は一つの区切りを迎えたといえるでしょう。

 1989年当時、私は中学生でした。テレビの中でミニスカートのお姉さんがディスコ(古っ)で踊りまくっていたり、アッシー君やミツグ君を聞いてそんな男にはなりたくないと思ったりしたのを覚えていますが、いかんせん中学生ですから、景気の良さを実感した記憶は全くありません。父親も自衛官だったので、家庭内がバブリーな感じになったことも全くありません。

 私のような庶民の生活の中では、現在もバブリーな感じは全くなく、景気がいいのか悪いのかはほとんど分かりません。学生時代からずっと氷河期に属していて、「景気がいい」という経験が全くない世代ですから、今の株価が世の中の状況を適切に表しているのか、よく分からないというのが実感ですね。

 ただ、データを見ると景気はいいようですし、実際に賃上げがかなり進み始めたので、バブリーな感じを実感できている人も増えているのかもしれません。

 データを見る限り、現在の株高は実態が伴ったものでバブルにはなっていないようです。株式等の指標にPER(株価収益率:株価÷利益)という指標があります。株価が利益の何倍になっているかを示す指標です。100円の利益を稼いでいる企業の株価が1,500円であれば15倍となります。株式が会社の利益を配当してもらう権利ですから、その権利の価格(株価)としてよく使われる指標です。15〜20倍が正常な数値と言われています。

 1989年末のPERはなんと60.9倍でした。正常な価格の3倍くらいまで上がっていたんです。まさにバブルです。今は16倍前後で、いたって正常な数値です。企業の稼ぎから計算すると、今の株価は正常というわけです。ちなみにアメリカでも、連日株価が最高値を超えていますが、PERは20倍と、正常の上限付近です。

 PERだけですべてを判断することはできませんが、少なくとも今の株価は全くバブリーではなく、正常な数値であることが分かります。今後、企業の稼ぐ力が高まって更に企業の利益が高まればPERは下がりますから、そこを狙った買いが続くとも言われています。

 さて、どうなるか、楽しみに見物したいと思います。