基本情報技術者講座の講師ブログ

エコーチェンバーと炎上

エコーチェンバーとは、自分と似た興味関心をもつユーザーとつながることで、情報や価値観が偏っていくことをいいます。ネット上でフェイクニュースなどのデマが広がるのはエコーチェンバーという現象が一つの原因といえます。
特に、ネットでの検索は自分にとって都合のいい情報ばかりが目に入ることになります。逆に、反論や異なる意見は無視することができてしまいます。

さらに、最近は文字情報でも動画でも短いものが好まれます。100文字程度の情報や数十秒の情報がネット上に大量に転がっています。そのため、情報は短期間で大量に消費される時代になりました。そのような状況で、自分にとって都合のよい情報だけ目にしていては、思想や思考が偏ってしまうのは無理もありません。

インターネットが誕生する前は、図書館や本屋で色々な情報に触れざるを得ませんでした。
本や新聞は検索する機能がないため、自力で読み解く必要があります。そうすることで、色々な情報をインプットすることで多角的な視点を身に付けることができました。

そういったことを考えると、アナログ情報の不便さにも大事な価値があったのかもしれません。