皆さん、こんにちは。フォーサイト・証券外務員の専任講師伊藤です。
今回は、2022年4月から東証の市場変更が行われる話をしたいと思います。4月以降の受験者は、試験に出題される可能性もあるため、念のため確認しておきましょう。
現在、東京証券取引所には、東証1部、東証2部、ジャスダック、マザーズの4市場があります。この4つの市場を、2022年4月からはプライム市場、スタンダード市場、グロース市場の3つの市場に再編します。
大きな目的は、企業に成長を促し投資マネーを呼び込むこと。各市場の役割を明確にし、海外とも遜色ない市場を目指していくための再編です。
プライム市場では、流通株式の時価総額が100億円以上といったハードルを設けます。海外投資家による注目を集めやすくするため、一部上場企業からさらに選別される見込みとなっています。スタンダード市場では、一定のガバナンスと流動性が求められます。流通株式時価総額が10億円以上といったハードルがあります。グロース市場は小規模ながらも高い成長が期待できる企業向けです。流通株式時価総額は5億円以上が基準です。
このように市場を明確に区分けして、特にプライム市場では国際的な基準を満たすことが求められています。さて、市場再編により、海外投資家から注目をあびる会社は出てくるでしょうか。海外マネーの流入が期待できるのであれば、株価上昇も期待できます。
この再編が市場活性化へとつながることを期待したいですが、それと同時にベンチャー企業の上場が増加し日本にもまだまだ期待できる企業はたくさんあるのだという状況になってほしいと願います。
日本の経済成長は、人口では期待できません（移民を明確に受け入れれば異なります）。そのため、今後は技術力、技術進歩にかかっています。是非市場再編とともに、マネーを呼び込み、技術力の日本としてさらなる成長を遂げられる土台を作っていただきたいと思います。
＜演習＞
一種・二種受験者、いずれも解いてみてください。
次の問題に答えなさい。○✕問題
【問題１】
株式会社において、監査役会を置く会社の監査役は3名以上、その半数以上は社外監査役でなければならない。
＜解答＞ 〇
監査役の役割は今まで以上に重要となってきています。
