証券外務員講座の講師ブログ

新NISA口座の使い方(短期売買のケース)

皆さん、こんにちは。
フォーサイト証券外務員講師の伊藤です。

今回は前回に続いて、新NISAに関して。
今回は短期売買のケースにおける新NISA口座の使い方を解説していきます。

■成長投資枠、年240万円をフル活用する
 NISA制度は、本来は中長期投資の資産運用を前提としたものではあるものの、数か月や1年といった短期売買で活用したい方もお見えかと思います。そこで、短期売買で活用するにはどうすればよいか、筆者の考えを解説します。
 短期売買で新NISA制度を活用する場合、まずは成長投資枠である年240万円をどう活用していくかを検討しましょう。あくまで過去の経験則ですが、1年という時間軸で考えた場合、年に何回か日経平均株価が下落するチャンスがあります。そうした場合に、大チャンスと捉え、何回かにわけながらまとめて投資するといった方法を考えてみてはいかがでしょうか。皆が悲観的な時にまとめて投資し、株価がもとに戻った時に売却するといった方法です。
 仮に年内に売買できれば、翌年も非課税保有限度枠を気にせず、毎年240万円の投資を行うことが可能です。さらに投資できる金額があるという方は、つみたて投資枠も活用します。つみたて投資枠(年120万円)は、毎月コツコツと購入しつつ、株価が勢いよく上がった場合にはそこですべて売却します。両方の枠を年内に売買し取引が完結すれば、翌年も合計で360万円の枠が活用できます。
 この場合に注意したいのが、成長投資枠部分をいかに底値で買うかという視点です。割安水準で買えなければ、塩漬けとなる可能性があります。そのため、個別銘柄よりも日経平均株価を対象とするETFなどでの売買の方がシンプルに考え、うまくいく可能性が高まるかもしれませんね。

<演習>
一種・二種受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。○✕問題

【問題1】
他の条件が同一であれば、残存期間の短い債券より残存期間の長い債券のほうが、利回りの変動に対する価格の変動幅は大きい。

<解答> 〇
他の条件が同一であれば、残存期間が長い債券の方が、利回りの変動に対して価格の変動する幅が大きくなります。