証券外務員講座の講師ブログ

新NISAへの対応、アプローチ

皆さん、こんにちは。
フォーサイト証券外務員講師の伊藤です。

今回、実はブログ掲載100回目と記念すべき回になります。
そこで、証券外務員または皆さんが金融機関に就職したらという立場から、2024年に開始された新NISAについてお客様へのアプローチ手法の一例を解説したいと思います。

■新NISAについて、何がどう変わるのか聞いてみたいお客様
 新NISAが始まり、以前よりも投資に関して注目度が高まっています。そうした中で、興味はあるものの、いまだ新NISAで投資したことがないお客様には、これまでの運用の状況を踏まえて、新NISAでの口座開設のアプローチを行ってみましょう。
 その際に、新NISAで変わった点を簡潔に説明します。ポイントは、年間投資枠の拡大、非課税上限額1,800万円、枠は再利用可能といった点を説明し、新NISA制度のメリットを感じてもらうことです。既に旧NISA制度を活用したことのあるお客様であれば、改善された点に大きなメリットを感じられることでしょう。また、NISA制度とは別に投資信託などを購入されていた場合には、状況によっては2024年以降はNISA口座のみで運用を行うといった選択肢も出てくるかもしれません。現状の運用状況の報告をしながら、こうしたメリットを解説し、新NISA口座開設につなげ、投資信託等の販売につなげていきましょう。

■つみたてNISAをしてきたお客様
 旧NISA制度において、つみたてNISAをしてきたお客様には、新NISA制度へのロールオーバーができない点を説明します。そして、過去のつみたてNISAの運用分は20年以内であれば非課税となるため、状況次第でいつ売却すべきか検討していかなければならない点を説明します。
 その一方で、新NISA制度では新たに投資をはじめる必要があること、つみたてNISA同様、積み立てによりコツコツ運用していきましょうといった提案を行うと自然と新NISA口座の開設にもつながることでしょう。新NISA制度では何を運用すべきか?旧NISA制度と同じもので運用していく提案が無難かもしれません。その際には、年間40万円といった枠にしばられる必要がないことから、さらに投資額を増やしませんか?といったアプローチが可能になることでしょう。例えば、月5万円にして年間60万円、30年間で非課税上限額1,800万円を使っていきましょうといった提案が検討できます。資金に余裕のある方であれば、月10万円にして年間120万円、15年間で非課税上限額1,800万円を使うといったことも検討できます。そして、年に1~2回は見直しをしていきましょうと提案し、アフターフォローの機会を獲得していきます。

<演習>
一種・二種受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。○✕問題

【問題1】
ある債券の債券価格が下落すると、その債券の利回りは上昇する。

<解答> 〇
債券の利回りと債券価格は逆の関係になります。ぜひ覚えておきましょう。