インテリアコーディネーター講座の講師ブログ

屋根

みなさん、こんにちは。
IC講座担当講師の鈴木です。

 今回は「屋根」についてお話ししたいと思います。
代表的な勾配屋根の形として、切妻(キリヅマ)・方形(ホウギョウ)・寄棟(ヨセムネ)・片流れ(カタナガレ) の4種類があります。
その中の一つ「寄棟屋根」(寄棟造とも言います)は、建築コストは割高になりますが、雨量や雪量を分散させ耐久性が高く、今日まで多く使われています。
又、どのような平面にも屋根を架けることができるので、増築にも対応しやすいです。
 写真は、東京都千代田区三番町にあるローマ法王庁大使館(駐日本国バチカン市国大使館)です。建築当時は日本人の邸宅でした。上から見ると庭に面して左右に翼のように広がった2階建ての洋館です。おそらく奥(写真の上の方)に増築をして行ったと思われます。寄棟屋根に洋館の特徴であるドーマー・ウィンドウがいくつかあります。ドーマー・ウィンドウとは、採光や通風を目的として、傾斜する屋根に垂直に突き出して設けられた窓のことです。この窓にも小さな屋根が架かっています。

 寄棟屋根は、古くは正倉院や東大寺大仏殿から、今日の一般住戸までずっと続いています。仏教建築、和風洋風の大邸宅、一般住宅と範囲も広いです。こんなに長く広く使われている構法が、今後どうのように続いていくのか興味深いですね。

それではこのあたりで、また!