診療報酬請求事務能力認定試験(医科)講座の講師ブログ

「マイナンバーカードを活用した医療保険のオンライン資格確認」とは

オンライン資格確認

皆さん、こんにちは

3月に入りましたがまだまだ気温が安定しませんね。
気温の差による体調不良に気を付けて下さい。

また、花粉症の方は花粉の量が去年の3倍という話も出ております。
万全の対策をしてくださいね。

さて、今回はニュースで話題になった
「マイナンバーカードを活用した医療保険のオンライン資格確認」
についてお話をさせて頂きます。

マイナンバーカードの導入については、
以前から話が出ており医療機関(特に診療所)はあまり嬉しくない話でした。
ただ返戻の大きな原因が「健康保険証の資格喪失」によるものであるため
医療機関や審査機関、保険薬局の事務作業の負担が生じるため、
「マイナンバーカードを活用した医療保険のオンライン資格確認」が
いよいよ本格化してきたようです。

では、マイナンバーカードを活用した
医療保険のオンライン資格確認とはどのようなものなのでしょうか?
マイナンバーを入力するの?という不安の声が
医療機関側から上がったこともありましたが、
実際にはマイナンバーカード内に、
医療保険の資格情報や医療情報は保有されていません。
マイナンバー(12桁の番号)ではなく、
マイナンバーカードのICチップに格納されている電子証明書を活用します。

医療機関の窓口における利用イメージとしては、下記のようになります。

1. 患者が医療機関の窓口でマイナンバーカードを提示する
2. 医療機関のスタッフが、患者のマイナンバーカードの写真と照合し本人確認を行う
※マイナンバーが見えないカードケースを使うこと
3. 患者がマイナンバーカードをICカードリーダにかざし、
医療機関がICチップ内の電子証明書を読み取る
4. 医療機関が資格確認機関に患者の資格情報を要求する
5. 資格確認機関が電子証明書の有効性を確認する
6. 電子証明書から患者(マイナンバーカード保有者)を特定し、
患者に紐付けられた最新の被保険者情報と当該保険資格の有効性が医療機関に提供される
7. 医療機関は、あらかじめ正確に確認された資格情報をもとに
審査支払機関に医療費を請求する
8. 患者の保険資格情報が更新されるたびに、
医療保険者から資格確認機関に情報が連携される

ということで、医療現場でマイナンバーカードを預かったり、
患者のマイナンバー(12桁)を見たりすることはありません。
オンラインで資格を確認します。
診療情報や医療情報はマイナンバーと紐付いて管理されることはないようです。

「マイナンバーカードを活用した医療保険のオンライン資格確認」のメリットとしては、
マイナンバーカードを活用することで、
被保険者資格の有効性確認と本人確認がリアルタイムで確実に行えるようになり、
健康保険証の資格喪失による返戻がなくなり
健康保険証の確認もしなくてよいということで事務手間が減ります。
また、患者においては、従来のように健康保険証の有効期限などを都度意識しなくても、
マイナンバーカード一枚保有していれば、
常に最新の資格情報に紐付いて必要なサービスが利用できるようになります。

では安全性はというと、
それぞれのサーバーを経由していくため漏洩の問題はついていくと考えられます。
2020年までに本格運用を目指しているようですので、
それまでに是非課題をクリアして運営されることを願います。

では、今日はここまでで