危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ

事故事例と対策とは⑤

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回は、「事故事例を教訓とした今後の対策」についてご紹介しましたので、今回は事故事例と対策のうち「屋内貯蔵所での流出事故」について見ていきたいと思います。

第1石油類を貯蔵する屋内貯蔵所で、危険物の流出事故が発生した場合は以下のような処置をとります。

▪排出設備が作動しなくなると、可燃性蒸気が低所に滞留して危険なため、排出設備の電源のスイッチを切らない
▪流出事故が発生したことを従業員や施設内の人たちに知らせるとともに、消防機関に通報する
▪消火の準備をするとともに、床面に流出した危険物に乾燥砂をかけて吸い取る
▪火花が発生する可能性があるため、危険物を移動させる際は、危険物の入っている金属製ドラムを引きずらずに運び出す
▪貯留設備にたまった危険物をくみ上げ、ふたのある金属容器に収納する

場面設定が具体的なため、「何をすれば、被害が拡大してしまうか」または「何をすれば、被害が拡大しないか」ということをこれまで、学習してきた知識を基に、各選択肢をじっくり検討すれば、それほど難しくはないかと思います。

今回は事故事例と対策のうち「屋内貯蔵所での流出事故」についてご紹介しましたので、次回は、事故事例と対策のうち「地下埋設配管の腐食による漏えい事故」についてご紹介していきたいと思います。