危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ

事故事例と対策に関する過去問①

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回は、「地下埋設配管の腐食による漏えい事故」についてご紹介しましたことにより、事故事例と対策の一通りを見たことになりますので、今回からは「事故事例と対策に関する過去問」について見ていきたいと思います。

ガソリンを貯蔵していた移動貯蔵タンクに灯油を注入しているとき、火災が起きることがあるが、その主な原因として次のうち正しいものはどれか。

1.流入によって発生する灯油の蒸気にガソリンの蒸気が吸収され、そのとき発生する吸収熱により発火するため
2.流入によって発生する灯油の蒸気とガソリンの蒸気との摩擦熱により発火するため
3.充満していたガソリン蒸気がある程度灯油に吸収されて燃焼範囲内の濃度になり、灯油の流入によって発生した静電気の放電火花で引火するため
4.灯油の流入によってガソリン蒸気がかくはんされ、そのときの摩擦熱により発火するため
5.ガソリン蒸気によって爆発性混合気が形成されているところに、灯油の蒸気が加わり、混合気が圧縮され、その圧縮熱と蒸気の摩擦熱とにより発火するため

ガソリンを貯蔵していた移動貯蔵タンクに灯油を注入することにより、燃焼範囲の濃度になるため、発生した静電気の放電火花で引火し、火災が起こることがあるため、正解は3になります。

燃焼範囲については、基礎的な物理学及び基礎的な化学の学習テーマでも扱われるところですので、併せて見ておくと良いと思います。

今回は「事故事例と対策に関する過去問」についてご紹介しましたので、次回も、「事故事例と対策に関する過去問」についてご紹介していきたいと思います。