公務員試験対策講座の講師ブログ

簡単になった公務員試験!?

皆さん、こんにちは。
数的処理科目担当の岩崎郁人です。

さて、さっそくですが、公務員試験は昔と比べて、受験しやすくなったのでしょうか?それとも受験しにくくなったのでしょうか?

結論を言えば、「受験そのもの」は、しやすくなりました。

平成24年度以降、国家公務員試験の教養科目で、知識問題の割合が減り、知能科目の割合が高まりました。
言ってしまえば、「捨て科目が作りやすくなった」と言えます。

また、地方公務員に目を向けても、法律や経済等の専門科目を課さない自治体が増えてきたどころか、SPIやSCOAといった民間の就職試験で使われている比較的ライトな筆記試験だけを課す、あるいはさらに小論文・適性試験・面接だけ、なんていう自治体もあります。

それは喜ぶべきことでしょうか?

もちろん、お仕事をされていてその合間に転職活動として学習されている方にとっては、数百~1000時間の学習時間をプライベートで確保するのは大変ですから、朗報と言えるかもしれません。
加えて社会人の方は採用試験の面接なんかより、ずっとストレスと緊張感の高いコミュニケーションを日々こなしていることが一般的ですから「なんとか面接までいけさえすれば…」という気持ちの方も多いはずです。

では、大学生を中心とした学生の方にとってはどうでしょう。

筆記試験が軽量化されるということはそれだけ、間口が広がります。
すなわち、受験倍率が高騰することが一般的です。

例えば、加古川市役所の平成30年度の実施結果を見てみましょう。
事務職AとBでは一次試験の内容が異なります。
事務職A:エントリーシート+エントリーシート通過者への面接
事務職B:教養試験+面接(全員)

さて、倍率にどの程度の違いがあると思われますか?

結果は次の通りです。

事務職A:16.0倍
事務職B:6.8倍

こうなると面接の対策も非常に重要になってきます。

「コツコツ勉強するのが得意」「努力と真面目さには自信がある」

筆記試験の軽量化は、このようなタイプの受験生にとっては、ある面で受難と言えるかもしれません。

ですから、もし迷っておられるのでしたら、可能なかぎり、受験科目を多く勉強しておくことをオススメします。
科目を減らすのは、いつでもできますからね。
私が教養科目を担当しているからと言って、「教養だけやるとよいでしょう」なんてケチなことは言いません。

「人の行く裏に道あり花の山」です。

筆記試験の軽量化、公務員試験全体の人物重視化が叫ばれている昨今だからこそ、逆に、筆記試験重視の対策という戦略も「あり」だと考えます。

あなたはいかがお考えでしょうか?