公務員試験対策講座の講師ブログ
キッシンジャー氏

昨年、キッシンジャー氏が亡くなりました。

公務員試験にどう関係するかについては様々なものが考えられますが、今回は「核軍縮」という切り口で見てみたいと思います。

ニクソン政権で大統領補佐官であり、冷戦期のアメリカで外交を担った人物ですが、レーガン政権で国務長官を担ったシュルツ氏らとともに2007年と2008年に核兵器のない世界に向けた提言をおこなっています。

出典:長崎大学核兵器廃絶研究センター

「冷戦時代には抑止力としての核の存在意義はあったが、近年、それ以上に危険性も高まってきている」
「核保有国はもちろん非保有国も含んで取り組むべき課題である」
「核燃料サイクルの危険性を管理する国際システムの開発の必要性」
といった内容が述べられています。

(フォーサイト受講生の方は、核軍縮の流れについて社会科学問題集Q13-4  Q13-5などを確認しておきましょう)

なお、上記提言の翌年2009年4月のオバマ大統領のチェコのプラハでの演説をおこなっています。
アメリカは核兵器を使用したことがある唯一の核保有国として行動する道義的責任があることを明言し、「核なき世界」をめざすことを提唱。この結果、この年にオバマ大統領はノーベル平和賞を受賞しています。