旅行業務取扱管理者講座の講師ブログ

どんとこい、総合試験! -国際航空運賃のポイント(2)

 試験日が徐々に近づくにつれ、Manabun質問コーナーのご投稿件数も増加しています。この時期、皆さんから特に多くいただくご質問は「国際航空運賃」に関するものです。

 今回は、その中で多い「国際航空運賃3つの疑問」を解説します。

疑問1.復路のシーズナリティ(テキスト:67ページ)
 特別運賃では、シーズナリティの適用ルールが大きなポイントの一つです。シーズナリティが適用される運賃では、適用ルールに2通りがあります。復路で間違いやすいので、規則表の「適用期間・運賃」欄にルールが明記されますので、問題を解く前に確認しておきましょう。
① 往路・復路ごとにシーズナリティを適用するもの
現在の特別運賃で主流となっているルールです。運賃表は「往路」「復路」の2種類が記載されます。往路の最初の国際線搭乗区間と、復路の最後の国際線搭乗区間の各搭乗日を基準として、往路は往路用・復路は復路用の運賃表からそれぞれの適用運賃を探します。
② 往路の国際線搭乗日を基準として、全旅程に同一のシーズナリティを適用するもの
通常、運賃表は1種類です。復路の搭乗日にかかわらず、往路に適用されるシーズナリティと同一のものが復路にも適用されます。うっかり、復路の搭乗日で判断しないようにしましょう。

疑問2.結合運賃(テキスト:74〜76ページ)
 条件を満たせば、異なる運賃を結合させることで、最も便利な運賃や安価な運賃が適用できます。その際、規則表の「結合運賃」欄で、運賃の結合が認められている運賃名称や予約クラスコードを確認します。ここに記載されている運賃のみが結合できます。同一種別運賃を除き、記載されていない運賃は結合できません。たとえば、Basic Mの結合運賃欄にBasic Uとあれば、往路・復路にBasic Mを用いてもいいですし、片道にBasic Uを用いて運賃を結合させることもできます。
 ただし、結合運賃欄にコードが記載されていても、他の要件(予約・発券、乗り換え、予約変更など)を満たさず、結合できないこともあります。また、より厳しい運賃の規則が全旅程に適用される場合と、コンポーネントごとに適用される場合があるので、十分な確認が必要です。
 その他、国内アッドオン運賃が出題されることもあります。こちらは単純に加算するだけなので簡単です。

疑問3.取消し・払戻し(テキスト:77ページ)
 「旅行開始前」の意味にご注意ください。規則表にある「出発前」という表現が「搭乗予定便の出発前」と誤解を招きやすいようです。旅行者本人が旅行に出かけなかった(航空券を使用しなかった)のであれば、搭乗予定便が出発した後の払戻しであっても、「旅行開始前=出発前」ということになります。
 逆に、旅行者が予約便に搭乗(旅行を開始)して、現地に着いてから以後の旅程を取り消したという場合であれば「出発後」となります。
 運賃によっては、取消しの連絡の有無により取消し手数料が変わるものがありますので、ご注意ください。