ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ
2024年4月からの年金額について②

皆さん、こんにちは。
フォーサイトFP専任講師の伊藤です。

今月は、2024年4月からの年金額や、2024年に変わることについて解説をしていきたいと思います。
前回に続いて、今回は年金額について。

■公的年金額を確認しよう
 前回、令和6年度における公的年金額は前年度に比べて+2.7%増える、しかしながら実質的には目減りするという点を説明しました。今回は、この+2.7%を踏まえたうえで、具体的な公的年金額について解説します。
 まず、前年度に続いて、公的年金額は67歳以下の人と68歳以上の人でわかれます。67歳以下の方の場合、前年度改定率1.018に1.027(これが増えた分)を乗じて1.045という値が改定率になります。この値に、基本金額をかけることで、実際の公的年金額を計算できます。
 国民年金(基礎年金)から見ていきましょう。令和6年度における国民年金額は、年816,000円です。基本額が780,900円、改定率が1.045であるため、780,900円×1.045=816,000円と計算されます。障害基礎年金2級の金額も同様です。
 次に、障害基礎年金1級の金額を算定してみましょう。障害基礎年金1級は、2級の金額である年816,000円に1.25倍した金額になります。したがって、816,000円×1.25倍=1,020,000円となります。
 子の加算額は2人目までは234,800円、3人目以降は78,300円となります。同様に計算していくと、加給年金額は基本金額224,700×1.045=234,800円、子供3人目以降の加給年金額は74,900円×1.045=78,300円となります。
 障害厚生年金の最低保証額や中高齢寡婦加算は、816,000円×3/4=621,000円となります。障害手当金の最低保証額は最低保証額の2倍である、621,000円×2倍=1,242,000円となります。
 こうした改正後の年金額は、今後のFP試験でも出題される可能性がある部分になりますので、是非算定の仕方は理解しておきましょう。

<過去問題の演習>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。

【問題1】
クーポンスワップは、異なる通貨間で将来の金利および元本を交換する通貨スワップである。

<解答>×
不適切。クーポンスワップは、異なる通貨間で将来の金利のみを交換する元本の交換を行わない通貨スワップ取引です。

いかがでしたでしょうか?
それではまた次回、お楽しみに★