ファイナンシャルプランナースペシャリストによるこっそり裏講義

学習について

皆さん、こんにちは。
講師の伊藤です。ゴールデンウィーク間近となってきました。もしかすると既に休暇をとりお休みになられている方もいらっしゃるかもしれません。皆さんは休暇をとりつつもラストスパート掛けてくださいね!

さて、今回は個人事業主の保険プランについて簡単にではありますが解説していきたいと思います。

Q.個人事業主です。事業は順調なのですが、私に万が一の時の家族の生活費や病気やケガの際の出費が心配です。何かよい保険はありますか?

A.病気やケガで働けなくなった場合の所得を補償する保険として、所得補償保険があります。また、治療費等の支出増への備えとしては、医療保険やがん保険が候補となるでしょう。

病気やケガで就労不能状態が続く場合、治療費等の支払いのほか、働けないことによる収入減少が生活するうえで支障となるおそれがあります。特に、個人事業主の場合、傷病手当金や勤務先からの手当などは支給されず、いざという時の保障が手薄いのが現実です。

 したがって、サラリーマンと比較して、ご自身で安心できる備えを充実させることが必要となってきます。

 治療費等の支出増への備えでは、医療保険やがん保険が候補となります。医療保険では、病気やケガで入院や手術をした場合に入院給付金や手術給付金等を受け取ることができます。一方、がん保険ではがんと診断された場合にはがん診断給付金が、入院をした場合にはがん入院給付金が、手術をした場合にはがん手術給付金などを受け取ることが可能です。なお、先進医療特約を付加することで、先進医療への備えも可能となります。

 その他、生活費の確保という観点からは、所得補償保険も検討するとよいといえます。病気やケガで働けなくなった場合の所得を補償してくれる保険であり、就労できない状況であれば自宅療養の場合にも補償を得ることができるといえます。

 ただし、保険の種類によっては、職業によって加入制限がある場合があります。また、現在持病のある方も制限される可能性があります。設定できる補償金額や受取時期などにおいても制限がある場合がありますので、保険加入の検討をする際にこうした制限に引っかかることがないか、確認しておくことも重要であるといえます。
 
 実際には具体的な保険商品をもとに解説することになりますが、その前段階としてはこのような話をします。私の場合には保険販売を行っていないため、話はここまで。加入したい方がいる場合には、どなたか保険販売を行っている方をご紹介する形になります。

<予想問題>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。
次の各文章を読んで、正しいものまたは適切なものには①を、誤っているものまたは不適切なものには②を、解答用紙にマークしなさい。
【問題1】
所得税において、個人事業主が、自己の所有する店舗の火災によって建物に損害を受け、火災保険から受け取った保険金は、非課税となる。

<解答> ○(①)
個人事業主の場合、こうした損害を被り保険金を受け取った場合には「非課税」となります。

【問題2】
追加型株式投資信託を基準価額1万800円で1万口購入した後、最初の決算時に1万口当たり300円の収益分配金が支払われ、分配落ち後の基準価額が1万600円となった場合、その収益分配金のうち、普通分配金は200円である。

<解答> ×(②)
分配落ち前の基準価額1万800円と分配落ち後の基準価額1万600円の差がご自身の投資元本を取り崩した金額となり元本払戻金に該当します。本問では200円が元本払戻金。残り100円が分配落ち前の基準価額よりも高い部分でもらえる金額となるため、100円が普通分配金に該当します。

いかがでしたでしょうか?どんな問題でも対処できることが重要です。
それではまた次回、お楽しみに★



20

2017/04

お金検定

13:03:56 | 学習について |

皆さん、こんにちは。
講師の伊藤です。残り1ヵ月、過去問をひたすら解けるようになってきているでしょうか。最後まで気を抜かずに1つ1つのキーワードをおさえていってくださいね。

さて、前回まで2回に分けて記念貨幣の歴史を垣間見てきました。FPとして活動するときには、単純にテキストに記載のある内容を知っていればよいわけではありません。様々な角度について知っている、できれば他のFPさんと異なる分野を詳しく知っているほどその人の価値は上がります。

そこで、今回はお金検定を実施してみます。直接FP関連とはつながりはないものの、こうした知識も知っておくことでどこかで役立つかもしれません。ちなみに、私はお客様との会話や講演時にこうしたネタはつかいます。それでは問題です。

<問題1>
大判小判の「大判」を最初に造らせたのは誰?

<問題2>
福沢諭吉の旧1万円札はどこが製造していた?

<解答1> 豊臣秀吉
 日本銀行の貨幣博物館などに行くと実際に見ることができる「大判」。1573年から鋳造された天正菱大判金に始まり、1860~1862年に鋳造された万延大判金まで実に300年近くもの間鋳造されていた特別な貨幣になります。
 大判は家臣への恩賞用、朝廷・公家などへの贈答用に鋳造され、その始まりは豊臣秀吉が室町将軍家の御用彫金師である後藤家に銘じて造らせたのが最初といわれています。
 後藤家が大判を鋳造したこともあり、どの時代の大判をみても後藤家のサインが墨書きされています。量目は十両(44匁=165g)と定められていました。

<解答2> 大蔵省、財務省、国立印刷局製造の3種類ある
 旧1万円札・5千円札・千円札をお持ちの方、一度手に取ってみてください。実は旧紙幣には大きく分けると時代によって3つの銘版があります。紙幣の一番下真ん中部分あたりに「○○○製造」とあるかと思います。そこを見ることでいつの時代に作成されたかが推測できるのです。最も古いのが大蔵省銘版になります。その後、財務省銘版となり、最後は国立印刷局銘版となっています。
 なお、現在の紙幣は、すべて「国立印刷局製造」となっています。

 いかがでしたでしょうか。こうしたネタを仕入れることもFPとして差別化するためには必須です。是非面白ネタとして使ってください。

<予想問題>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。
次の各文章を読んで、正しいものまたは適切なものには①を、誤っているものまたは不適切なものには②を、解答用紙にマークしなさい。
【問題1】
相続税において、自己が所有している宅地に賃貸マンションを建築して賃貸の用に供した場合、当該宅地は貸家建付地として評価される。

<解答> ○(①)
貸家建付地の相続税評価計算式も覚えておきましょう。
貸家建付地の価額=自用地とした場合の価額-自用地とした場合の価額×借地権割合
×借家権割合×賃貸割合
実際には、「借地権割合」及び「借家権割合」は、地域により異なります。

【問題2】
65歳到達時に老齢基礎年金の受給資格期間を満たしている者が、67歳到達日に老齢基礎年金の繰下げ支給の申出をした場合の老齢基礎年金の増額率は、12.0%となる。

<解答> ×(②)
繰下げは「0.7%×繰り下げた月数分」年金が増額されます。したがって、67歳から受け取る場合には2年(24ヵ月)繰り下げることになりますので、0.7%×24ヵ月=16.8%増額されることになります。

いかがでしたでしょうか?継続は力なり。コツコツ過去問をこなすことが重要です。
それではまた次回、お楽しみに★



皆さん、こんにちは。
講師の伊藤です。
今回はわが国の記念貨幣の歴史〔その2〕について話をしていきたいと思います。
いきなりですがQuestionです。2010年にわが国で初めて「人物が記載された」硬貨が発行されました。その人物とは誰でしょうか?

まず、Answerに入る前に、紙幣には人物が描かれているのに、なぜ今まで硬貨には人物が描かれてこなかったのだろう?と不思議に思われた方もいらっしゃるかと思います。アメリカやヨーロッパでは硬貨にも女王などの肖像が描かれていますが、日本では通常の硬貨には今まで人物が描かれたことはないのです(この理由ははっきりとはしていませんが、アジアでは硬貨は卑しいといったイメージがあるなど歴史的背景が関連している模様です)。

さて、そろそろ回答が出ましたでしょうか?以前NHKの大河ドラマでも話題になったあの人物です・・・正解は「坂本龍馬」になります。

一時期、五万円札に坂本龍馬の肖像画を、なんていう話もありましたが、坂本龍馬であれば初めて硬貨で人物の肖像として採用されたと知っても異論がある人はいないかと思います。

それではどんな記念硬貨かといいますと、「地方自治法施行60周年記念貨幣」の高知県バージョンになります。実は平成20年度以降、1年間で3~6都道府県ごとに、各都道府県の代表的な花や農産物、歴史的建物などを記載した記念硬貨が発行されています。その一環として、高知県の図柄で採用されたということになります。

詳しくは造幣局のホームページ(http://www.mint.go.jp/prefecture/page8.html)をご覧いただけたらと思います。

坂本龍馬の500円硬貨、1000円銀貨は、今まで発行された地方自治法施行60周年記念貨幣の中でも最も人気があるといえ、500円硬貨で少なくとも1,000円以上(ケースに入っている場合は4,000円とかでの販売例あり)、1000円銀貨は15,000円ほどで販売されています。なお、1000円銀貨は10万枚の発行に対して59万通もの応募があったとのことです。プレミアムが付くのも当然ですね。

本来の記念通貨発行の意義からはかけ離れてしまうとは思いますが、投資としてこうした記念貨幣に注目されるのもよいのではないでしょうか?

<予想問題>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。
次の各文章を読んで、正しいものまたは適切なものには①を、誤っているものまたは不適切なものには②を、解答用紙にマークしなさい。
【問題1】
民法の規定では、封印のある遺言書は、家庭裁判所において相続人またはその代理人の立会いを行わなくとも、これを開封することができるとされている。

<解答> ×(②)
民法の規定では、封印のある遺言書は、家庭裁判所において相続人またはその代理人の立会いをもってしなければ、これを開封することができないとされています。

【問題2】
相続税の課税価格の計算上、相続人が負担した葬式の際の香典返戻費用は、相続財産の価額から控除することができない。

<解答> ○(①)
香典返礼費用や墓地購入代、四十九日等法要に関する費用は相続財産の価額から控除することができませんのでご注意ください。

いかがでしたでしょうか?最新の過去問でも以前の問題と似たような問題は多く出題されています。角度を変えただけで本質は変わりません。確実に解いていきましょう。
それではまた次回、お楽しみに★



皆さん、こんにちは。
講師の伊藤です。
5月の試験まで2ヵ月をきりました。過去問対策がそろそろ1回は行ったというぐらい学習されているでしょうか。まだという方も内容確認(インプット)はそろそろ完成し、問題演習(アウトプット)に力を入れるようにしていきましょうね。

今回はそんな勉強熱心な皆さんのために、ブレイクタイム。お金の歴史の中でも、記念貨幣の歴史についてお話しします。

皆さん、記念貨幣はご存じですよね?記念貨幣は、国家的行事、出来事を記念し、閣議の決定を経たうえで発行される貨幣になります。日本においては、これまでに発行されたものはすべて硬貨であり、紙幣では発行されたことがありません。

それではここでQuestionです。わが国で初めて発行された記念貨幣はどんなものでしょう?昔懐かしという方もいらっしゃるかもしれません。正解は、昭和39(1964)年の東京オリンピックを記念して発行された『東京オリンピック記念1000円銀貨、100円銀貨』になります。発行枚数は1500万枚、日本の象徴である富士山と国花の桜をあしらうデザインになります。(ちなみに話はずれますが、この当時の通常の100円硬貨(1967年以前)も銀貨で発行されていました。今では考えられない話ですが。)

1000円銀貨は1,500万枚、100円銀貨は8,000万枚発行されていますので、意外に探してみると家の中から見つかるかもしれません。硬貨を収集されている方であれば必ず1枚はお手元にあるはず。現在、未使用のもので1000円銀貨は3,000円前後、100円銀貨は500円前後で販売されています。

1,000円銀貨は一時大変人気があり、2万円以上で取引されていたこともありました。
ちなみに貨幣価値とは別ですが、銀の価格も上昇傾向にありますので、そうしたプレミアムの評価もついてくるかもしれません。なお、記念貨幣は通常通り買い物に使用することもできます。その場合には1000円銀貨であっても1000円の価値となってしまいます。(私の実家でも記念硬貨でモノを買っていく人がごく稀ですがいたのを記憶しています。)

その後、現在に至るまで様々な記念貨幣が発行されており、最近は趣向を凝らした記念貨幣も出てきています。このあたりのお話を次回拡充してまいります。

<予想問題>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。
次の各文章を読んで、正しいものまたは適切なものには①を、誤っているものまたは不適切なものには②を、解答用紙にマークしなさい。
【問題1】
建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)の規定によれば、集会において、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数により、建替え決議をすることができる。

<解答> ×(②)
建て替え決議には、集会において、区分所有者および議決権の各5分の4以上の多数による賛成が必要となります。

【問題2】
建築基準法の規定によれば、日影規制(日影による高さの制限)は、商業地域内のすべての建築物について適用される。

<解答> ×(②)
日影規制は、用途地域ごとに建物の高さや階数で決められています。商用地域内すべての建築物について適用されるわけではありません。

いかがでしたでしょうか?最新の過去問からピックアップしてみました。これまでとはやや異なる傾向の問題もでていますね。しっかりおさえてください。
それではまた次回、お楽しみに★



皆さん、こんにちは。
講師の伊藤です。
今回もコンプライアンスについて考えていきましょう。投資信託に関するコンプライアンスその②を検討していきます。さて、次の話の内容は問題があるのでしょうか?ないでしょうか?

『投資信託は、プロが運用するため株式に比べリスクは低いです』

一般的に、投資信託といえば多数の投資家から資金を集め、その資金をもとに運用の専門家(委託会社)が投資の指図を行い、運用成果を投資家に分配する金融商品のことをさします。

投資信託の特徴として、少額投資が可能な点と、個人では把握するのが難しい情報や分析等をもとに投資のプロである委託会社が運用を行う点が挙げられます。また、投資信託の運用スタイルには、ベンチマークを基準として、アクティブ運用とパッシブ運用の2つに大別できますが、特にアクティブ運用の投資信託では、ベンチマークを上回る運用成果を目指すため、リターンも高くなる可能性がある半面リスクも高くなるといえます。

ベンチマークと連動するような運用を目指すパッシブ運用の場合であっても、例えば新興国を投資対象とするETFなどでは、ボラティリティが高く、ハイリスクハイリターンな側面があることは否めません。

つまり、投資信託はプロが運用するからといって、必ずしもリスクが低いものではないのです。場合によっては、株式よりも投資信託の方がリスクが高くなることも想定できます。あくまでも投資信託は、プロによる運用が行われ、実際には分散投資によりリスクを抑えた運用がなされているとはいえますが、リスクが低いとまではいえないのです。

上記のような表現は顧客に「投資信託はプロが運用するから大丈夫だ」などと誤認させるおそれがあるため、リスクに関する話をする際には十分注意していただきたく思います。

<予想問題>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。
次の各文章を読んで、正しいものまたは適切なものには①を、誤っているものまたは不適切なものには②を、解答用紙にマークしなさい。
【問題1】
個人事業主が事業所得に係る個人事業税を納付した場合、その全額を必要経費に算入することはできない。

<解答> ×(②)
個人事業税は事業所得の経費に算入できます。なお、不動産所得から発生した場合の個人事業税は、不動産所得の必要経費に算入できます。

【問題2】
不動産の登記事項証明書の交付を受けることができるのは、その不動産の所有者に限られる。

<解答> ×(②)
不動産の登記事項証明書は法務局に手数料を支払うことで、誰でも入手することが可能となっています。なお、不動産の登記識別情報は権利者本人であることを証明する書類であるため、通常本人が所有することになります。

いかがでしたでしょうか?不動産や税金関係は細かい問題も出題されますので、特に注意して復習してください。
それではまた次回、お楽しみに★



皆さん、こんにちは。
講師の伊藤です。
今回はコンプライアンスについて考えていきましょう。投資信託に関するコンプライアンスその①を検討していきます。さて、次の話の内容は問題があるのでしょうか?ないでしょうか?

『ノーロード型の投資信託は手数料が無料ですからお得です』

ノーロード型の投資信託とは、販売手数料が無料な投資信託をさします。最近では、ネット証券を中心に、ノーロード型の投資信託を取り扱う金融機関が増えてきています。

一般的に、投資信託にかかる費用は、購入時、保有時、換金時にかかるものに大別できます。投資信託を購入する際には、証券会社や銀行等の販売会社に支払う費用として販売手数料がかかります。保有時には、投資信託保有額に応じて日々信託報酬がかかることとなり、原則決算ごとには監査報酬も必要となります。また、投資信託が投資する株式や債券の売買には、売買委託手数料もかかってきます。換金時には、信託財産留保額や解約手数料がかかることもあります。

あくまでもノーロード型の投資信託は、販売手数料が無料であって、他の費用まで無料というわけではありません。上記表現では、顧客に「手数料は一切かからない」と誤認させるおそれがあるのです。また、販売手数料が無料であるからといって「お得」というのは表現として適切ではないといえます。

ノーロード型の投資信託は、販売手数料が無料な分、投資を行う際に運用上効率的であるという点は評価できますが、必ずしもすべてのノーロード型の投資信託が同種の他の投資信託と比較して運用パフォーマンスがよいとは言えないのが実際のところです。

皆さんも投資信託の説明を行う際には、手数料以外にも過去の運用パフォーマンスや投資信託の運用方針なども理解し、比較検討すべきであることを話すとよいといえます。

<予想問題>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。
次の各文章を読んで、正しいものまたは適切なものには①を、誤っているものまたは不適切なものには②を、解答用紙にマークしなさい。
【問題1】
パッシブ型投資信託は、運用成果がベンチマークの収益率からかい離するほど、運用成果が優れていないと判断される。

<解答> ○(①)
パッシブ型投資信託は、インデックス型投資信託ともよばれ、目標とするベンチマークの値動きと同程度となるように運用される投資信託の一種です。運用成果がベンチマークの収益率から乖離するほど、運用成果は劣ることになります。

【問題2】
個人向け国債の募集条件や中途換金時の換金金額は、取扱金融機関によって異なる。

<解答> ×(②)
個人向け国債の募集条件や中途換金時の換金金額は、どの取扱金融機関でも同じです。なお、満期時には国(政府)により元本が保証されており、金利も最低保証があるのが特徴となります。

いかがでしたでしょうか?金融の問題ですが、知っておいてほしい内容から出題してみました。
それではまた次回、お楽しみに★



09

2017/03

株式、株主とは?

20:52:03 | 学習について |

皆さん、こんにちは。
講師の伊藤です。
今回も基本に立ち返り、株式や株主について確認していきましょう。

世の中にはたくさんの株式会社があります。株式会社とは、株式を発行して投資家から出資金を集め、そのお金をもとに事業を開始したり、設備投資を行ったりする会社になります。

株式はもともと出資した(お金を出した)人(=株主)の権利を意味します。つまり、株式会社の株主になることで、会社の利益のいくらかを受け取ることができたり、経営に対して意見をいうことができるようになるといった権利を持つことができるのです。また、仮に企業が倒産したとしても、株主は出資した金額以上に責任を負う必要はありません。このことを「株主の有限責任」といいます。ちなみに、株主であることを証明する有価証券のことを株券といいます。現在ではこの有価証券のことを株式=株券=株とどれも同じ意味で使われることが多くなっています。

株式を発行することは、企業側にもメリットがあります。例えば、債券のような借金ではないため、通常企業に入ってきた出資金を返済する必要はありません。また、事業を行った結果、利益が出ず、赤字になってしまった場合などにおいては、配当を出す必要はありません。債券の場合、企業の経営に関係なく利子を支払わなければいけない点が大きく違います。

ちなみにこの株式会社、現在では資本金1円から設立することができます(といっても設立費用に数十万円かかるため実際には1円で会社を設立することはできませんが)。以前は資本金が1,000万円ないと株式会社を設立することはできませんでしたが、現在ではその規制も廃止され、若い世代でも設立するのが容易となりました。

<株主の権利>
①利益配当請求権
 事業によって利益が出れば、その一部を配当金や株主優待として受け取れる。
②議決権
 会社の経営方針などについて、株主総会で意見を述べたり、決議に参加できる。
③残余財産分配請求権
 もし会社が解散する場合は、株式数に応じて残った財産が分配される。

<予想問題>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。
次の各文章を読んで、正しいものまたは適切なものには①を、誤っているものまたは不適切なものには②を、解答用紙にマークしなさい。
【問題1】
一時払変額個人年金保険(確定年金)を保険期間の初日から3年以内に解約した場合、いわゆる金融類似商品として、その解約差益は源泉分離課税の対象となる。

<解答> ×(②)
一時払変額個人年金保険(確定年金)を契約から5年以内に解約した場合には、融類似商品と同様の取り扱いとなります。そのため、解約差益に20.315%(所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%)の税金がかかることになります。

【問題2】
同居している子が原動機付自転車を運転中に事故を起こして法律上の賠償責任を負うリスクに備えて、個人賠償責任保険を契約した。

<解答> ×(②)
個人賠償責任保険は、日常生活の中の偶然な事故により、法律上の賠償責任を負った場合の損害を補償します。ただし、同居の親族への賠償責任、他人からの預かりものや借りたものを損壊した場合の賠償責任などは補償されません。

いかがでしたでしょうか?実務でも使えそうな出題にしてみました。
それではまた次回、お楽しみに★



02

2017/03

金利と為替の関係

20:50:46 | 学習について |

皆さん、こんにちは。
講師の伊藤です。
今回は基本に立ち返り、金利と為替の関係について確認していきましょう。とはいえ、実際の経済に結び付く内容です。

日米の金融政策の違いは、為替の動きにも表れています。これは金利と為替の関係から読み解くことができます。一体どういう関係があるのでしょうか。

為替の動きは、金利差、物価の違い、政治・経済情勢など様々な側面に左右されます。そのため、金利だけで説明できるわけではありませんが、一般的に日米の金利差が拡大すると為替にも影響を与えるといわれています。

ここ数年、為替は円安ドル高傾向にあります。その一つの理由が、米国の金利上昇です。日本の金利の参考としてよく利用されるものに日本国債10年利回りがありますが、2017年2月17日段階で0.08%となっています。こうしたゼロ近辺となる状況は今後も続く見込みであり、大きく金利が上がるような状況とはなっていません。日本の金融緩和が続く限りは、金利は上昇しにくいといえます。

その一方で、米国はといえば、この1年で10年債の利回りは大きく上昇しています。米国では2015年12月に実質ゼロ金利状態を終了し、平常時へと舵をきり、金利を上げる方向となっています。

要は、現状米国の金利が上昇していることがドルが買われる要因となり、ドル高円安が発生しているといえます。ここからいえることは、一方の国の金利が変わらない場合に、もう一方の国の金利が上がれば、その国の通貨は買われ通貨高となること。金利が上がることで通貨高となるといった関係が示せるわけです。そのため、今後も米国が金利を段階的に引き下げていけば、自ずからドル高円安が定着するのも不思議ではないといえます。

ただし、これはあくまでも理論の話。現実は必ずしも簡単にはいかない側面もあります。例えば、米国トランプ政権の政策はいまだ不透明感漂う部分もあり、期待感が剥落する恐れもあります。こうした政治リスクは、期待感が剥落すれば通貨安を引き起こす可能性があり、ドル安円高へとシフトさせる可能性があります。

また、金利にも影響を与える経済指標の動きが為替にも影響を与えます。結局は経済が良好かどうかにかかってくるともいえます。

なお、為替を見る際には、アノマリー効果も知っておくとよいでしょう。アノマリーとは、あくまで過去の傾向からいえる動きを説明したものです。例えば、年末になると欧米企業の決算が集中し、米ドル高、ユーロ高になりやすくなるといった傾向があります。果たして今年はそのようなことがいえるかどうかは神のみぞ知ることになりますが、こうした動きも知っておくとお客様への説明時にも役立つかもしれません。

<予想問題>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。
次の各文章を読んで、正しいものまたは適切なものには①を、誤っているものまたは不適切なものには②を、解答用紙にマークしなさい。
【問題1】
政府が集計、公表した統計資料を転載する場合、原則として担当省庁の許諾が必要である。

<解答> ×(②)
他人の著作物は、著作権者の承諾なしに無断で利用することはできません。ただし、国や地方公共団体などが公表する統計資料に関しては、許諾なしに利用することが可能(通常、出所明記は必要)です。

【問題2】
金融商品販売業者が重要事項の説明を行わず、その結果顧客に損害が生じた場合には、顧客は契約の取消しを請求することができる。

<解答> ×(②)
金融商品販売法では、金融商品の販売において、金融機関などの金融商品販売業者が顧客に対して重要事項の説明を怠り、顧客が損害を被った場合に、業者が損害賠償責任を負うことと規定しています。契約の取消ができるのは消費者契約法に基づく場合です。

いかがでしたでしょうか?同じような問題でも角度を変えて出題されるときがあります。ひっかからないようにしてください。
それではまた次回、お楽しみに★



皆さん、こんにちは。
講師の伊藤です。

今回は事業承継について考えていきたいと思います。日本の人口構成が高齢化にシフトしていく中、経営者の高齢化も進んでいます。「中小企業白書2013年版」によれば、経営者の平均引退年齢は中規企業で67.7歳、小規模事業者で70.5歳となっており、経営者が高齢になるほど経常利益の状況について減少傾向と回答するケースが多いとも指摘しています。こうした点をかんがみると、事業承継は日本経済活性化のためにも重要と指摘できます。

しかしながら、こうした経営者の高齢化は事業承継が困難であるからといった理由があることも事実です。同白書によれば、小規模事業者が廃業する理由として、適当な後継者が見つからない21.4%、息子・娘に継ぐ意思がない27.3%、息子・娘がいない5.9%と計54.6%が後継者難を挙げています。一方で、経営者の年齢が50歳以上で事業を承継させたいと考えている小規模事業者は57.2%、中規模企業の経営者で84.5%と事業を承継させたい思いのある経営者が多いにもかかわらず、実態はなかなかうまくいっていないことが想定されます。

こうした現状からいえることは、事業承継を円滑に行うためには、①できる限り早い時期から次世代の経営者を育成する、②社外から次の経営者を探すといったことが考えられます。また、金融機関やFP、税理士、M&A事業者を中心に、③M&Aによる事業承継を考える、ことも事業承継としても必要不可欠となっていくでしょう。

実際、経営者の世代交代がうまく進めば、第二創業と呼ばれるような経営革新や経営環境の変化への適応を可能とし、飛躍的発展を遂げているケースもあります。どういった方法にせよ、円滑な事業承継は、地域における雇用を守り、経済活性化をもたらす起爆剤となる可能性もあるのです。

それでは事業承継を考えるにあたり、まず行うべきポイントは何でしょうか。後継者がいる場合には、株式をどうバトンタッチしていくか、いつのタイミングで経営交代を行うかを検討することが重要といえます。一方、経営者が見つからない場合には、なかなか外部から経営者候補を自ら探すのは難しい場合が多いといえますから、株式売却や事業譲渡、合併といった選択肢や株式公開を行うという方法も事業承継方法として考えていくとよいでしょう。

<予想問題>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。

AさんおよびAさんと同居し生計を一にする親族の平成28年分の所得の金額は下記のとおりである。この場合のAさんの平成28年分の所得税における扶養控除の額として、最も適切なものはどれか。なお、年齢は平成28年12月31日現在のものとし、記載のない事項については考慮しないものとする。
Aさん(53歳) :給与所得700万円
Aさんの母(78歳) :雑所得(公的年金等)35万円
Aさんの長男(18歳):所得なし

1. 48万円
2. 58万円
3. 86万円
4. 96万円

解答 4
扶養控除額は下記の通りである。
扶養親族(16歳以上19歳未満)
    (23歳以上70歳未満) 38万円
特定扶養親族(19歳以上23歳未満) 63万円
老人扶養親族(70歳以上) 48万円
同居老親等 58万円
本問では、Aさんの母(78歳):雑所得(公的年金等)35万円が同居老親等に該当します。65歳以上の場合には、所得が38万円以下(年金受給額が158万円以下)であれば該当します。
また、Aさんの長男は18歳であるため、扶養控除38万円の適用がある。以上から58万円+38万円=96万円が正解となります。

いかがでしたでしょうか?やや難しめだったかと思いますが、2級受験者は解けてくださいね。
それではまた次回、お楽しみに★



皆さん、こんにちは。
講師の伊藤です。

FPの仕事は多岐にわたりますが、今回はエンディングビジネスに焦点をあててみたいと思います。

エンディングとは、人生の終わり、つまり「死」を示します。震災を機に、「死」に対する意識が変わった方もお見えかと思いますが、もしもの時があった時に備えて、前向きに準備をすすめる「終活」を行う方も増加している模様です。

終活は最期を見据えた活動ですから、やるべき内容は多岐にわたります。実はこの「終活」において実行する事柄がエンディングビジネスにあてはまります。

例えば、葬儀やお墓をどうするか。最近ではお通夜や告別式不要といった「直葬」や近親者のみで葬儀を行う「家族葬」など葬儀も多様化しています。お墓に関しては昔ながらの家墓に入る場合が多いとは言えますが、その一方で個性的なお墓を選択される方も増えてきています。

遺言書の作成も専門家に依頼する場合はエンディングビジネスの一種といえます。遺言書には、ご自身で自筆にて内容を記載、署名押印等を行う「自筆証書遺言」や公証人役場で公証人の前で遺言内容を述べ作成する「公正証書遺言」などがありますが、法的不備を防ぐといった点からは公正証書遺言が無難といえます。

その他、終末期医療の意思表示や判断能力を失った場合に備えて成年後見制度の活用(任意後見契約等)、エンディングノートの活用なども該当します。

まだ終活するには早いけども、葬式費用の確保等ある程度考えておきたいという方にとっては、保険の加入や見直しも大切な行動といえます。相続対策や老後資金対策という観点からも有用です。

こうしたエンディングビジネスの大きな役割とは、①人生の終末における夢や希望の実現、②生きた証を残す、③家族へ迷惑をかけないよう対策を打っておくこと等の支援といった、最期まで心豊かに安心して過ごすためのサービスを提供することにあるといえます。

FP資格者においても、事業承継や相続対策などエンディングに関連する相談等は今後増加していくものと考えられます。したがって、エンディングに関連する知識の習得は必須といえます。資格の勉強だけに終わらず、こうした分野の学習も深堀りするとさらに実践的な資格活用ができることになることでしょう。

<予想問題>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。
次の各文章を読んで、正しいものまたは適切なものには①を、誤っているものまたは不適切なものには②を、解答用紙にマークしなさい
【問題1】
NISA口座で保有する上場株式等を売却することにより生じた損失は、特定口座で保有する上場株式等の配当と損益通算をすることができない。

<解答> 〇(①)
NISA口座で保有する上場株式等を売却することにより生じた損失は、他の口座における配当や利益と損益通算することができません。NISAは損失が出るとデメリットしかありません。

【問題2】
NISA口座で保有する上場株式の配当金を非課税にするためには、配当金領収書方式を選択しなければならない。

<解答> ×(②)
NISA口座で保有する上場株式の配当金を非課税で受け取るためには、株式数比例配分方式を選択する必要があります。配当金領収書方式や登録配当金受領口座方式を選択した場合には、課税対象となります。

いかがでしたでしょうか?NISAは最近出題されるケースが多くなっていますね。
それではまた次回、お楽しみに★



大島 浩之

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