簿記講座の講師ブログ

次の選挙はどうなるか?

 皆さん、こんにちは!

 簿記講座担当の小野です。

 だんだん暑くなってきました。快適な環境を作るのが大変ですね!

 総理就任当時に比べると、ずいぶん菅さんの支持率も下がってしまいました。特に、政府のコロナ対策に対する批判は大きく、菅さん辞めてほしい、二階さん辞めてほしいという意見も多く目にします。

 でも、そもそも政治家の皆さんを選んだのは私たち国民ですから、政治家の皆さんに「辞めてほしい」というのはちょっと無理なお願いであるような気がします。政治家に皆さんとってみれば、「あなた方国民が、国で政治やってこいと私に投票したんでしょう?」という話になるわけですし。ですから、言うまでもなく、国民に与えられた権利である選挙で選びなおすしかありません。

 ただ、選挙の話になると、「私が1人くらい投票したって無駄でしょう」「投票行くの面倒だし」みたいな話になって、ちょっとしりすぼみになってしまいます。前回の衆議院選挙の投票率は53.58%。有権者1億609万人のうち投票したのは5,695万人です。選挙結果を動かすためにどのくらいの数字が必要なのか、少し妄想してみましょう(単なる数字遊びです)。

 前回の衆議院議員選挙の時、菅さんの地元神奈川2区の有権者は430,845人、そのうち投票したのは215,743人で、投票率は50.07%、各候補の得票数は次の表のとおりでした。有権者430,845人のうち、215,102人もの方が選挙に行っていないんですね!

 それはそうと、菅さん、圧倒的な勝利です。では、どうなれば菅さんは落選するでしょうか?

 菅内閣の支持率は、当初62.3%でしたが、直近では36.2%まで下がりました。4割ダウンです! 地元での支持率はそれほど下がっていないとしても、それなりに下がっていると考え、前回の選挙で菅さんに投票した人のうち2割くらいは他の候補に投票すると仮定しましょう(妄想なので、他の候補が前回選挙の得票率に応じて、菅さんの票を入れてもらえるとします)。その結果、菅さんの支持率ダウンが、他の候補に次のようなプラスの影響を与えます。

 当たり前ですが、投票総数が変わらなければ、菅さんの人気が下がった分だけ他の候補の得票数が増えて、得票数の差が縮まります。その結果、第2候補が菅さんに追いつくために必要な票数は38,874票となります。つまり、選挙に行っていなかった210,102人のうち、38,874人が第2候補に投票すれば菅さんが落選することになります。

 38,874人は、前回の選挙で投票しなかった210,102人のうちの18.5%でしかありません(有権者全体でみるとたっと9%!)。圧倒的な勝利であった菅さんでさえ、これまで選挙に行っていなかった人のうち2割弱(有権者全体の1割弱)の人の動きがあれば落選してしまうんです。

 総理大臣になるような候補がピンチになる選挙なんて想像するのも難しいのかもしれませんが、すこしデータを見てみると、少数派といえる程度の人たちの動きが、大きな動きを作り出せることが分かります。となると、自民党候補と野党候補の差がもっと小さかった地域では、ほんの数%の人たちが動くだけで簡単に逆転してしまいます。「私の1票」は意外と大きな力をもっているのです。

 さて、次の選挙では、どのくらいの人たちが動くでしょうか?