簿記講座の講師ブログ

GAFAが日本超え!

 皆さん、こんにちは!
 簿記講座担当の小野です。
 “食欲の秋”が過ぎていき、実績が上がってきた(お腹が出てきた)今日この頃です。
 皆さん気をつけましょう!

 前回に引き続き、今回ももう1つ株ネタを。
 GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)。アメリカIT企業の頂点にあるおなじみの企業ですね(現在は、GoogleはAlphabetに、FacebookはMetaに会社名を変更)。タイトルを「GAFAが日本超え!」としましたが、2021年8月末時点で、この4社の時価総額が日本全体の時価総額を超えてしまったのです!つまり、ITの4社だけで、日本の全上場企業の価値を超えてしまいました。

 日本の上場企業の株をすべて買えるほどのお金を払っても、GAFA4社の株をすべて買えないのです。アメリカには、GAFA以外にもたくさんの会社があります。時価総額が大きくて有名な企業を並べてみると、マイクロソフト、ジョンソンアンドジョンソン、ウォルマート、ファイザー、エクソンモービル、コカ・コーラなどなど、日本人もお世話になっている企業がたくさんあります。こんな企業を合わせなくても、GAFA4社だけで、日本全体を上回ってしまったのです。

 おっ、おっ、恐るべし…。

 なぜ、そんなに株価が高くなるのか?
 最も大きな要素は稼ぐ力と手元資金の大きさといえそうです。
 稼ぐ力が最も大きいのはAppleです。ROE(=当期純利益÷純資産)が74%という高い値なんです。ROEは元手(純資産)からどれだけ利益を得たかということを表す指標ですから、ROEが74%というのは本当に驚異的な数字です。日本企業のROE平均は6%くらいです。極端な話、Appleは平均的な日本企業の12倍以上の稼ぐ力を持っているということですね。
 また、フリーキャッシュフローも豊富です。Appleの場合、本業で得た現金収支から設備投資で使った分を引いた後に残るお金が、売上に占める割合が27%です。売上から各種経費支払額を引いて、設備投資分を引いても、売上の27%のお金が手元に残るのです。もう余裕しゃくしゃくの経営ですよね。

 そんなに稼いでいる企業の株なら、だれもが欲しいと思うでしょう。多くの人が欲しいと思うものの値段(株価)は上がります。その結果、GAFA4社で日本全体を超えてしまいました。

 日本企業も一生懸命頑張っています。でも、生産性が低いといわれていることからもわかるように、低コストで売り上げを増やすことがなかなかできません。アメリカの運送業のように、「1回は自宅まで運ぶけど、その時不在だったら営業所までとりに来てね」的な営業をすれば、売上はそのままでコストを下げられ、その結果、企業の利益・従業員の実質的な給料(自給換算額)は上がり、購買力が上がり、より多くの製品が売れ…という循環が始まるんですが…。