簿記講座の講師ブログ

どうなる? 帳簿の電子化

 皆さん、こんにちは!
 簿記講座担当の小野です。
 おいしいものをたくさん食べられる時期で楽しいんだけど、ちょっとおなかが・・・ボタンが・・・マズイ・・・。

 帳簿の電子化が進んでいます。
 すでに会計処理を行う帳簿はほとんどすべてが電子化されています。
 「会計ソフト」といわれるもので、基本はコンピュータに仕訳を入力し、決算整理事項を設定してあげれば、試算表・財務諸表を自動で作ってくれます。簿記の勉強を始める頃は手書きで仕訳し、勘定記入(転記)していきますが、実務では仕訳さえ入力してしまえば、あとは一連の処理をすべてコンピュータが行ってくれるわけです(ただし、自社の長所短所を把握したりするためには、出来上がった試算表・財務諸表を読む能力が必要ですから、その作り方を知っておくのは必須です)。

 現在の電子化は会処理以外の部分で進んでいます。
 例えば、領収証の保存です。事業者は領収証を7年保存しておかなければなりません。しかも、紙で…。ある程度の規模の企業になると、7年分の領収証を保存するスペースだけでもかなりのスペースが必要です(領収証以外にも取引の証憑となる書類を7年間保存しておく必要があります。国会議員は領収証なしで月100万使えるんですけどね…)。
 これが2022年1月からは電子データで保存することが認められます。ただし、その書類の発行者が電子データで送付してきた場合に限られますが…。つまり、フォーサイトがA社からコンピュータシステムを購入して、代金を支払い、領収証を受け取った場合、この領収証が電子データで送られてきた場合には、電子データとして保存しておくことができる(紙に印刷して保存する必要がない)ということです。
 したがって、多くの会社が領収証の発行を電子データで行うように依頼するようになるでしょう。今時、お金を生まない書類整理などに大量の人員をさける企業なんてほとんどないはずですから。

 そうやって、少しずつ電子化が進んでいるのですが、それでも日本は他国に比べると周回遅れもいいところです。マイナンバーカードを作ってくれたポイント発行しますよなんて、いつまでもあんなことをやっているくらいですから。

 と文句も言いたくなりますが、少しだけとはいえ電子化が進んでいることを素直に喜んで、日々の業務にいそしむことにしましょう。