簿記講座の講師ブログ

そんなに上がって買える人って誰?

 皆さん、こんにちは!
 簿記講座担当の小野です。
 寒い日が続いていますが、カゼなどをひかないように、体調管理に気を付けて!

 世の中、物価上昇中ですね。
 そんな中、マンション価格も急上昇中です。
 新築マンションの平均価格が平均年収の何倍かを示す「年収倍率」は、全国平均で8.41倍となりました。年収の8.41倍ですから、手取りの10倍くらいでしょうか。10年分の手取り額を全部つぎ込んで、やっと家が買えるということです。多くの方はローンで少しずつ支払っていくケースが多いでしょう。その場合には、利息も上乗せされることになり、11~12年分の手取り額が飛んでいくことになるでしょう。

 東京にいたっては「年収倍率」は13.4倍です。平均年収が596万円、マンション平均価格が7,989万円だったそうです!平均で7,989万円!長崎出身で、千葉在住の私にとっては検討対象にすら入らない価格帯…。しかも、成約率も8割程度とかなりいい状況だと聞くと、もう不思議でしかありません。

 そこで思うのは、そんな高いものを買える方がそんなにいるのか?ということですよね。でも売れているということは、買える方がいるわけです。じゃぁ、どんな方が買っているのか?答えはパワーカップルだそうです。

 パワーカップルとは夫婦共働きで、世帯年収が1,400万円程度の世帯をいいます。単純計算で年収700万円ずつ稼いでいる夫婦です。では、年収700万円の方はどのくらいいるのでしょうか? 国税庁が公表している「民間給与実態調査」によると、全体で13.6%です。

 つまり、東京では、平均的なマンションですら、日本の給与所得者の上位13%の方々しか手を出せないものになっているということです。細かいデータがないのであとは想像でしかありませんが、東京では平均7,989万円のマンションが売れているということは、東京に給与所得者の上位層が多く集まっていて、給与上位層だけの経済圏ができあがっているということでしょうか。

 格差・分断社会といわれ始めて久しいですが、こういったところにもその傾向が見え隠れしますね。