簿記講座の講師ブログ

やっと実現する鉄道のダイナミックプライシング!

 皆さん、こんにちは!
 簿記講座担当の小野です。
 暑い日の中、突然涼しい日があったり。絶対に体調は崩さないように!

 先日、国土交通省がダイナミックプライシングを鉄道運賃へ導入するための制度設計に入ると発表しました。やっと実現しますね! 

 ダイナミックプライシングとは、需要の変化に合わせてリアルタイムで価格を変動させる仕組みです。需要が多いときには即座に価格を上げることで、需要を減らすことができます。逆に需要が少ないときは即座に価格を下げることで、需要を増やすことができます。人気商品は価格を上げて対応し、不人気商品は価格を下げて対応するという、いたって当たり前の対応なんです。
 ただこれまでは、鉄道運賃など巨大なシステムを利用しなければならないものについては、臨機応変に価格を変更することは実務的に不可能でした。朝7時には通勤客がごった返しているからといって、その時点で券売機の料金表示を即座に変更するなんてことは難しかったわけです。
 しかし、IT技術の進化がダイナミックプライシングの実行を可能にしました。券売機・改札機・ICカードがすべてネットワークにつながり、ネットワーク経由で一元的に料金を管理できるようになったためです。
 あとは法律の問題です。これまで、鉄道料金は、鉄道会社が事前に役所に届け出て、認可を受けなければなりませんでした。したがって、認可された料金以外を徴収することはできませんでした。今回は、それを改善し、鉄道会社もリアルタイムで料金変更できるようにするというわけです。

 価格を変動させることで需要を平準化できます。需要が平準化できれば、サービス提供を一定範囲に抑えることができるため、企業にとってみれば人繰りも安定します。また、需要が少ない時期に安い料金で利用できるようになれば、利用者が拡大することも期待できます。そうすれば、全体として鉄道利用の満足度が上がるでしょう。
 
 このブログで何度が申し上げたことですが、この際、タクシー運賃もダイナミックプライシングの適用対象にしてはどうでしょうか? お昼のお客さんが少ない時間に劇的に料金を下げたり、急に雨が降ってきたときに料金を少し上げてみたり、そうすると、利用者もいろいろ考えて利用することで需要が平準化し、満足度が向上すると思うのです。どうでしょう?