簿記講座の講師ブログ

ウクライナの味方は1/3?

 皆さん、こんにちは!
 簿記講座担当の小野です。
 今日もがんばっていきましょう!

 ロシアのウクライナ侵攻からかなりの日数が立ちました。全世界がロシアの不条理な侵攻・振る舞いに怒っています。何であんなことするんだ? ロシアに制裁しなきゃって! って。メディアから我々に流れてくる情報はロシアの苦戦と孤立を強調するものが多く、私達のロシアへの対応が徐々に効いてきてるとばかり思っていました。でも世界は違うかもしれません。

 EIU(Economic intelligence unit:イギリス『エコノミスト』誌の調査部門)によると、全世界の人々のうち、ロシアを避難している人々が36%、中立の人々が32%、ロシアに同調している人々が32%となっています。
 非難しているのは欧米をはじめとした西側先進国の人々です。日本もここに入り、ロシアはけしからん、罰を受けるべきと考えています。
 中立の立場にあるのは、欧米にもロシアにもいい顔をする必要がない中国やインドなど独自路線を貫ける国の人々です。ロシアとは是々非々で付き合おうとしている考えています。
 同調しているのは北朝鮮やイランなど独裁国家や反欧米国家の人々です。アフリカ諸国の多くがここに含まれ、ロシアが倒れると自分たちの国も危なくなると考えています。

 これを見る限り、ロシアはそれほど孤立しておらず、少しでも有利な状況を作り出せば中立の人々を仲間に引き入れることも不可能ではないポジションにいることがわかります。
 日本では、「ロシアがうまくウクライナを攻略できず、後手後手の対応に回って戦争が長引いているが、それは時間の問題で、最終的にはウクライナが反撃し、ロシアは撤退せざるを得なくなる」というニュアンスの報道が多いように感じますが、世界で見るとロシアを支持する国が1/3もあり、それらの国々の動きがどうなるかで、全く違う結果がもたらされるかもしれません。

 流れてくる情報を鵜呑みにし、それだけにもとづいて様々なことを考えることが、いかに危ないことか(場合によっては、1/3の先進国の人々 vs. 残りの2/3の人々の戦いになりかねない)を、改めて教えられました。私たちはすでに情報が統制された世界に生きているのかもしれません。