簿記講座の講師ブログ

今赤字なのに、私が高齢者になったときはどれだけ~!

 皆さん、こんにちは!
 簿記講座担当の小野です。
 “食欲の秋”が過ぎていき、実績が上がってきた(お腹が出てきた)今日この頃です。
 皆さん気をつけましょう!

 2022年も終わりに近づいてきましたが、なかなかいい話がありませんね。
 世の中、物価も上がっていて、食べるものも高くなってきたし、かといって給料はそれほど上がらないし…。そんな中、健康保険料の負担も上がるというニュースが流れました。

 負担が増えるのは高所得の後期高齢者と黒字の健康保険組合に属するサラリーマンです。
 高所得の後期高齢者とは、年収900万円を超えている75歳以上の方です。しかし、この条件に該当する方はほとんどいないでしょうから(そもそも年収900万円を超える人が、国民全体の7%程度ですから、その中で75歳以上ということになるとほとんどいないでしょう)、保険料負担が増える高齢者はほぼいないでしょう。
 一方、黒字の健康保険組合は全体の半数ですから、単純計算で、サラリーマンの半数が該当します。
 つまり、負担アップのための文言としては「高齢者も現役世代も負担を分かち合いましょう」的なフレーズになっているわけですが、その中身は「現役よろしくね」といういつものパターンですね。

 そもそも、半数の健康保険組合が赤字になっているのは、健康保険組合が、後期高齢者医療のために拠出金を出しているからです。現在の精度では、現役世代が給料から払った健康保険料のうち4〜5割は現役世代のためではなく、後期高齢者のために使われています。
 そのため、各健康保険組合の赤字が酷いことになっているので、高齢者と黒字の健康保険組合で負担を分かち合いましょうというわけですが、その中身はなんとか黒字を維持している健康保険組合が多めに負担して、赤字の健康保険組合を助けてあげてということです。医療全体を削減する視点は出てきません。結局、いつものパターン通り、取れるところから取るということですね。

 私たちが選んだ政治家が決めたことなので従わざるを得ませんが、このペースで黒字の健康保険組合の負担を増やすと、10年もしないうちに黒字の健康保険組合はほとんどなくなるでしょう。
 赤字になれば企業が独自に健康保険組合を運営するメリットはありませんから(社員の健康のために様々な取り組みを行って黒字にしても、その黒字を持っていかれてしまう…)、多くの企業は健康保険組合を解散し、国民全員が最も状態が悪い(赤字が大きい)、政府管掌健康保険と国民健康保険(自治体)に加入することになるでしょう。
 そうなると、保険料の大幅上昇は避けられません。政府管掌健康保険と国民健康保険はすでに今の時点で赤字ですし(かなりの税金が投入されていますし)、膨大な加入者の世話をしなければならなくなるため、より多くのコストがかかると考えられるからです。
 そんなことが続くと、今の40〜50歳代が70歳代になる頃、高齢者と現役世代の割合は今より酷くなっていますから、窓口負担も5割、7割と増えていくでしょう。

 何も良くなる要素を見いだせません・・・。暗い話ばかりでごめんなさい。
 アラフィフの私は、70歳になったとき年金が激減していることと、病院代が激増することを覚悟しておかなければならなそうです。あぁ、頼む! 私の予想が外れてくれ!