簿記講座の講師ブログ

百貨店売上は絶好調!

 皆さん、こんにちは!
 簿記講座担当の小野です。
 今日もがんばっていきましょう!

 世の中景気のいい話が多くなってきました。
 23年1月~6月の百貨店1店舗当たりの売上高がコロナ前を超えました。都市部(特に関東圏・関西圏)の百貨店は、回復し始めたインバウンドと株高で資産が増えた国内富裕層の消費が大きく回復して、バブル期を超える売上高だそうです。関東圏・関西圏の売上が前年比10%増であるのに対して、地方圏は前年比2%減で、明暗がはっきりしている状況です。
また、1店舗当たりの売上高はコロナ前を超えましたが、売り上げ全体で見るとコロナ前の95%の水準です。地方店など売上が少ない店舗の閉鎖が進んで(私が住む千葉でも三越が閉店してしまいました…)、全体の店舗数が減る一方で(全体で2018年の226店舗から2023年には181店舗まで減りました)、都市部の絶対的な売上高が大きな店舗の売上でさらに増えた影響で、日本の百貨店全体の売上はまだ戻っていないけれども、1店舗当たりでは戻ったというわけです。つまり、都市部と地方の格差がより大きくなっているというわけですね。

 ただ、今後は、インバウンドの2割を占めていた中国の団体旅行が再開されますので、地方への旅行が回復してくるものと思われます。地方への旅行客が増えると、地方でのインバウンド消費ももう少し回復し、都市部と地方の格差も縮まるかもしれません。
 
 しかし、ただ、インバウンドの回復に頼り切っているだけでいけないのは言うまでもないでしょう。為替や政治の影響など、インバウンド旅行客を翻弄する要素は多々あります。今は1ドル150円近い円安水準ですが、2020~2021年ごろは1ドル100円台だったわけで、そうなるとインバウンドのお客さんにとっては日本旅行の代金が1.5倍になってしまいます。また、国によっては政府の方針で海外旅行が突然禁止されるような事態も十分考えられるでしょう。

 そんなことがあっても、できる限り安定したお客さんが百貨店を訪れるようするには、百貨店が扱う商品・コンテンツの魅力を高めることが欠かせないでしょう。私は百貨店が好きなので、かなり定期的に地元の百貨店を利用しますが、魅力的な商品・コンテンツがどんどん店頭に並んでいます。このペースでさらに魅力を高めてほしいですね。