簿記講座の講師ブログ

ここまでのネット試験

 皆さん、こんにちは!
 簿記講座担当の小野です。
 今日もがんばっていきましょう!

 商工会議所より、2023年6月末までのネット試験の結果が公表されました!
 2級・3級とも、ネット試験は40%前後の合格率となっています。
 ネット試験結果の詳細は次の通りです。

 最初に指摘できる特徴は、ネット試験の合格率がとても安定しているということです。
 2級・3級とも40%前後で安定していますね。
 ネット試験では、日本商工会議所のサーバーに蓄積された大量の問題が、受験者ごとに任意に組み合わされて1つの試験問題になります。すべての問題には過去の正答率情報が付されているでしょうから、一定水準の合格率となる問題を組み合わせるのは容易でしょう。受験者側から見れば、試験ごとに簡単だったり難しかったりする不公平感がなくなり、これまたいいことですね。特に3級のような入門的な試験の場合、合格率が安定していることはとても良いことだと思います。
 
 ただ、受験者が減少傾向になり始めているようです。2019年に試験範囲・出題形式を変更した後、しばらく増加傾向だったのですが、2022年からはネット試験の受験者は頭打ち・減少傾向、統一試験(紙ベースの試験)の受験者はかなりの減少傾向で、全体としては減少していますね。
 ネット試験が始まって2~3年は統一試験の受験者もそれほど減っていなかったのですが、2022年からはかなりの減少と言っていいでしょう。
増加していることも明らかですね。
 
 一方、税理士試験では、2019年に過去最低の受験者(54,301人)を記録しましたが、その後は4年連続で増加し、2023年の受験者は64,156人とかなりの増加です。ここ数年は簿記検定受験者が増えていたため、その頂点にある税理士試験にチャレンジするところまで進む方も多かったのかもしれませんが、簿記検定受検者が減ってしまうと、3~4年後には税理士試験受験者も減ってしまうかもしれません。

 受験者を増やす(より受けやすい試験にする)ために、また、試験範囲や試験形式の変更があるのでしょうか? ちょっと気になるところです。