簿記講座の講師ブログ

肉食えねぇ!

 皆さん、こんにちは!
 簿記講座担当の小野です。
 少しずつ寒くなってきた今日この頃。体調管理に気を付けて頑張っていきましょう。

 物価高が大変なことになってます! 肉類の消費に関するデータを見ても、多くの国民が物価高に対応しようと工夫している様子が伺えます。総務省作成の「家計調査」によると、月間の肉類消費量は次のような数値でした。

【1993年】牛肉280g、豚肉380g、鶏肉280g
【2023年】牛肉150g、豚肉600g、鶏肉450g

 1993年には1ヶ月に合計940gの肉を食べていたのが、2013年には1ヶ月に合計で1,200gの肉を食べているようです。全体としては、日本人が肉食系(笑)になっていることが分かります。
 ラーメン屋のチャーシューだとか、ハンバーガーに挟まれている肉だとか、コンビニのチキン(唐揚げ)だとか、個人的にはもう少し肉をたくさん食べているような気がしますが、平均するとこんなものなのでしょうか。

 ここで注目したいことが2つあります。1つは、牛肉消費量が激減している一方で、豚肉と鶏肉の消費量が激増している点です。
 現在、スーパーでは輸入牛肉(肩ロース)が100gあたり300円ほどであるのに対して、輸入豚肉(肩ロース)や鶏肉(もも)は100gあたり100円ほどです。豚肉と鶏肉の価格は牛肉の1/3です。そりゃ、牛肉に手が伸びにくいですよね。

 もう1つは肉類消費量の合計が増えているということです。近年の温暖化の影響で漁獲高に変化が生じている(サンマが全然取れないとか)ことについては、皆さんご存知でしょう。その結果、水産物の価格もかなり上がっています。そのため水産物の消費量が減って、その分を豚肉と鶏肉が代替している状態なのだそうです。

 まとめると、物価高のため、日本人は高くなった魚を食べられなくなってしまったけど、牛肉へはシフトできず、豚肉と鶏肉でタンパク源を確保しようとしている状態であると言えます。

 では日本での肉類の生産は減っているかというとそうではなく、特に牛肉は同じくらい生産されています。生産量は変わらないけれども、消費量が減っているということは、余りがどこかにあるわけです。その余りは海外に輸出されていて、日本の牛肉の任期は非常に高くなっています。

 こうやって見てくると、少し悲しい現実が見えてきます。
 ・日本人は高価な牛肉を食べれなくなり、安価な豚肉・鶏肉にシフトしている。
 ・水産物も効果になっているため、たんぱく源摂取のために、安価な豚肉・鶏肉で代替している。
 ・日本で生産された高価な牛肉は海外に輸出され、日本人が口にする機会が減っている。

 賃上げムードが高まってきていますが、確実に実現してもらい、日本の衰退(日本人の貧困化)を是非とも回避してもらいたいと、切に願うニュースでした。