ファイナンシャルプランナー講座の講師ブログ

老後資金の貯め方②-20~30代編

皆さん、こんにちは。
講師の伊藤です。

シリーズ第二回目は、20~30代の老後資金の貯め方について解説していきます。
20~30代というと、仕事にプライベートに忙しい時期ですが、人によってはライフプランが大きく変化する世代といえます。これから結婚するための結婚資金を確保したいという方もいれば、お子様の教育資金をどうするかといった点でお悩みになる方もいます。そうした短~中期的な面での資金計画に追われ、なかなか老後資金までは考えることができないのも実際のところではないでしょうか。
かといって、国におんぶに抱っこできる時代でもないかのかも、というのも皆さんの本音かと思います。いかに老後資金の確保を早い時期から行うかも考えていくべき時代なのです。

■時間を味方につけた資産運用を提案していく
20~30代の場合、まずは今必要な資金がどのくらいなのかを試算していきます。また、これとは別に、普段の生活資金および何かあった場合の備えとして、一か月の生活費の半年分程度は現預金で確保しておくべきでしょう。こうした必要資金、いざという時の資金をまずは確保しつつ、中長期的な観点から老後資金確保の設計を行っていきます。
若年世代の強みは、何といっても時間を味方につけることができる点です。時間を味方につけることで、複利効果をふんだんに活かし、少額からの投資でも中長期的には資産を増やし安定的な老後資金確保を目指すことが可能です。
その際に、何をお客様に提案していくか、ご自身の場合にはどう運用するか。例えば、現在であればNISAやiDeCoによる提案が向いているといえます。こうした非課税の仕組みをうまく活用し、複利効果を活かしていくのです。この他、更に資金を確保できるだけの余力があるという方は、投資型年金保険の活用も提案していきましょう。月々1~2万円程度の方もいれば、トータルで月々10~15万円といった方もいることでしょう。その時の状況に合わせて投資額の提案は行っていきましょう。

■外国株式投信などにもチャレンジしていく
時間をうまく味方につけ、相場の良いときに売却を図りながら資金を確保していくことができる場合、外国株式投信や外債投信なども組み込んでリターンを確保していく提案を行ってみましょう。日本株式投信の場合には、中小型株にも投資を行い、将来性の見える投信を組み込むとリターンがあがる可能性があります。最後は皆様(お客様)の考え方次第ですが、こうしたある程度リスクのあるものも組み込みリターンを取りに行けるのが20~30代の強みといえます。

<予想問題>
3級・2級受験者、いずれも解いてみてください。
次の各文章の(   )内にあてはまる最も適切な文章、語句、数字またはそれらの組合せを1)~3)のなかから選びなさい。
【問題1】
医療保険等に付加される先進医療特約の対象となる先進医療とは、(   )において厚生労働大臣が承認しているものである。
1) 契約日
2) 責任開始日
3) 療養を受けた日

<解答> 3
先進医療は、契約した当初の者しか受けられないわけではありません。実際に治療を受ける時に先進医療として認められていれば先進医療特約の対象として利用することが可能です。

【問題2】
自動車事故により、被保険自動車(非業務用のマイカー)に生じた損害に対して被保険者(=契約者および保険料負担者)が自動車保険から受け取る車両保険金は、所得税において(   )となる。
1) 非課税
2) 雑所得として課税対象
3) 一時所得として課税対象

<解答> 1
損害保険金は、原則非課税となります。ただし、死亡保険金などは相続税等の課税対象となります。

いずれも2017年5月FP3級試験からピックアップしてみました。前回同様、このあたりの問題はオーソドックスな問題であり、かつ非常によくでる問題です。覚えておいてください。

いかがでしたでしょうか?それではまた次回、お楽しみに★