証券外務員講座の講師ブログ

5年ごとの年金改正に注目した株式投資

皆さん、こんにちは。
フォーサイト証券外務員専任講師の伊藤です。

皆さんは年金の改正・見直しが5年ごとに行われているのをご存じでしょうか。
今回はそんな視点から、5年ごとの年金改正に注目した株式投資を考えてみたいと思います。

■年金は5年に一度見直しが行われる

わが国の公的年金制度は、5年に一度見直しが行われています。いわゆる「公的年金の財政検証」と呼ばれるものであり、持続可能な公的年金制度とするため、給付水準などに問題がないかどうか、また今後の見通しはどうか検証されます。

2019年に前回の財政検証が行われ、様々なケースにおいて2024年の財政検証時の所得代替率は50%を超えているという結果となったことから、今すぐに根本的な年金制度の手直しをする必要はないと結論づけられました。とはいえ、次回2024年の財政検証時以降、所得代替率が50%を超えないような状況となった場合には、様々な見直しが行われる必要があります。

※所得代替率とは、年金受給開始の時点(65歳)で年金額が、現役世代の手取り収入額(賞与含む)と比較してどのくらいの割合かを示す指標です。50%を超えることが公的年金制度の大前提となっています。

■その間にも様々な年金制度改正が行われている

この財政検証などをもとに、様々な年金制度改正が実施されています。直近では、年金の繰上げ・繰下げの改正などが行われています。こうした改正で恩恵を受ける可能性のある企業として、社会保険のシステム開発を行う企業が挙げられます。年金だけではなく、介護保険や健康保険などの改正にも注目しましょう。

一例として、社会保険・労働保険等の申請手続きシステムなどを提供するエムケイシステム(3910)を挙げておきます。特に現役層に影響するような改正があった場合にはシステム構築上恩恵を受ける可能性がありそうです。2022年10月から一部のパート・アルバイトの方の社会保険の加入が義務づけられる点も特需となる可能性があります。

<演習>
一種・二種受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。○✕問題

【問題1】
協会員は、保有すべき倫理コードに関して、顧客に対して投資に関する助言行為を行う場合、中立的立場から、自己の見解を事実と説明した上で、専門的な能力を活かし助言する。

<解答> ✕
正しい内容は以下の通りです。
協会員は、保有すべき倫理コードに関して、顧客に対して投資に関する助言行為を行う場合、中立的立場から、自己の見解と事実を区別した上で、専門的な能力を活かし助言する。