行政書士講座の講師ブログ

米大統領の機密文書持ち出し

皆さん、こんにちは!
フォーサイト専任講師・行政書士の福澤繁樹です。

今回は、アメリカ大統領が相次いで機密文書を持ち出していた件を書きたいと思います。

まずは、前大統領トランプ氏ですが、2022年のニュースによると、アメリカのFBIは、フロリダ州にあるトランプ前大統領の自宅「マー・アー・ラゴ」を捜索し、最高機密を含む複数の機密文書を押収したということです。
本来は、アメリカの大統領は退任時に、在任中のすべての政府文書や電子メールなどを、国立公文書館に移す決まりになっているらしいのですが、今回、トランプ前大統領は、これに違反して自宅に機密文書を持ち帰り、何らかの証拠等を揉み消そうとした疑いがあるということです。
トランプ前大統領は、これを陰謀だとして争っているようです。

次に、現職のバイデン大統領ですが、こちらも、同じく機密文書を自宅に持ち帰ったとされています。
しかし、こちらは、もちろん違反は違反ですが、トランプ氏の文書とは物理的な量が違うとのことでした。オバマ政権時代に副大統領を務めていた時期のものもあるそうです。

いずれのケースでも、アメリカ大統領のルール違反が問題となっています。

公文書の管理については、日本でも公文書管理法がありますが、それでも制定後も、あるはずの文書が一度はないとされたが後に見つかったとか、改ざんされたとか、手続を経ずに廃棄されたなどの事例が発生しています。

政治を適正に管理するために、制定されている公文書管理の法律ですが、大体その手の法律の最高権限者は、大統領とか総理大臣とされていることが多いので、結局、あまり守られずに骨抜きになりやすい気がします。

今回は、このへんで。