行政書士講座の講師ブログ

デジタル田園都市国家構想

皆さん、こんにちは!
フォーサイト専任講師・行政書士の福澤繁樹です。

岸田総理の目玉政策である、「デジタル田園都市国家構想」ですが、その詳細については、あまりマスコミも喧伝しません。
そこで、少し掘り下げてみようと思います。行政書士試験の一般知識対策の一助にはなるのではないかと思います。

まず、デジタル田園都市国家構想の定義ですが、内閣官房のHPによると、地方における人口減少・少子高齢化、過疎化・東京圏への一極集中、地域産業の空洞化といった課題に対して、「新しい資本主義」の重要な柱の一つとして、デジタル技術の活用により、地域の個性を活かしながら、地方の社会課題の解決、魅力向上のブレイクスルーを実現し、地方活性化を加速するということ、だそうです。

抽象的ですが、要するにデジタルを活用して地方の課題を解決しようということでしょうか。

具体的には、以下の4つの重点があるようです。
1、地方に仕事をつくる
例えば、ベンチャー投資や社会的投資の拡充・強化、大学・高専等との連携等を推進、中小企業等のDXの伴走型支援、キャッシュレス決済、シェアリングエコノミー等を推進、農業機械等の遠隔操作、農作業の軽労化、食品産業との連携強化等を推進などが書かれています。

2、人の流れをつくる
地方創生に資するテレワークの推進、企業版ふるさと納税等を活用したサテライトオフィスの整備等を推進、オンライン関係人口の創出・拡大、地方への移住・就業に対する支援、二地域居住等を推進などが書かれています。

3、結婚・出産・子育ての希望をかなえる
オンラインによる母子の健康相談、母子健康手帳アプリの拡大など、対面では手が届きにくい取組をデジタル技術の活用促進によって支援、新生活への経済的支援を含む結婚支援、ライフステージに応じた総合的な少子化対策等を推進、育児・介護休暇の取得促進等を推進が書かれています。
他に比べて、この部分は、あまりデジタルと関係がなさそうな書きぶりではないかと個人的には思いました。

4、魅力的な地域をつくる
GIGAスクール・遠隔教育(教育DX)、遠隔医療の更なる活用等を推進、MaaS・自動運転などの公共交通分野のデジタル化、ドローンを用いた物流サービス、インフラ分野のDX等を推進、3D都市モデル整備・活用、イノベーションを創発する魅力的な空間・拠点づくり等を推進などが挙げられています。

いずれの政策目標も、地方にとっては重い課題ですが、デジタル技術の活用により、これらを解決するのが「デジタル田園都市国家構想」というくらいの認識でよいと思います。

今回は、このへんで。