行政書士講座の講師ブログ

捲土重来

皆さん、こんにちは!
フォーサイト専任講師・行政書士の福澤繁樹です。

リアルタイムで見ていた方もいらっしゃると思いますが(私も見ました)、1993年(平成5年)10月28日、サッカーW杯アメリカ大会のアジア地区最終予選でのことです。
日本は、勝てばサッカーW杯初出場が決まる状況でイラクと対戦し、2対1と1点リードで迎えた後半ロスタイム、イラクのショートコーナーからまさかの失点をします。
いわゆる「ドーハの悲劇」です。
これにより、悲願のW杯初出場はできませんでした。
このときにピッチに立っていたのは、MFで背番号17番の森保一選手でした。

そのドーハの悲劇から約30年後、森保選手は、森保監督として2022年FIFA W杯(カタール大会)に出場し、見事にドイツ・スペインから勝ち星を挙げることになります。
日本が、ヨーロッパ勢の強豪国からW杯という晴れ舞台で堂々の勝利を収めた瞬間です。私も、胸が熱くなりました。

捲土重来

この意味は、一度敗れたり失敗した者が、非常な勢いで再び盛り返すことだそうです。

由来は、唐の詩人である杜牧(とぼく)という人が書いた「烏江亭に題す」という漢詩にあるといいます。

勝敗は兵家も 事期せず
羞を包み恥を忍ぶは 是れ男兒
江東の子弟 才俊多し
巻土重來 未だ知る可からず

上記の詩の意味は、以下のとおりです。

勝敗は、戦略家でさえも予測できるものではない。たとえ敗れても恥辱に耐え再起を計ってこそ真の男子といえる。
項羽の本拠地である江東の若者たちには優れた人物が多いので、土けむりを巻き起こすような勢いで今一度出直していたなら、どうなっていたか分からない。

失敗することは、悔しいし苦しいものですが、それをバネにして捲土重来を期することができれば、過去の失敗は物語に変化するのかもしれません。

今回は、このへんで。