保育士講座の講師ブログ

地域包括ケアシステム

先日、私のtwitterアカウントで出題した地域包括ケアシステムの問題で
多くの方が不正解の選択肢を選ばれていたのでこの取組について振り返りたいと思います。

近年、障害者を対象とした生活などの支援が
一体的に提供される体制である地域包括ケアシステムの構築が目指されている。〇か×か?

 

この設問の正解は×でしたが、半分以上の回答者が〇を選びました。

出典:厚生労働省資料

地域包括ケアシステムとは、重度な要介護状態となっても
住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、
上記の「地域包括ケアシステムの姿」のように、
住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される体制のことです。

これまで、高齢者は体が弱ってきたら、
病院に入院して家には帰れなくなるといった風潮がありましたが、
地域包括ケアシステムでは、そうした風潮を変えて、
高齢者が家に戻るという選択肢も可能になる体制づくりを目指しています。

地域包括ケアシステムでは、
医療や介護の関係機関などが連携し、役割分担をすることが必要になります。
また、住民も地域福祉の担い手として含まれるため、たとえば認知症についての講習会などを開いて、
認知症について正しく理解する取組も必要になります。

さらに、地域包括ケアシステムでは地域の特色や事情を反映した支援が図られます。
たとえば人口の少ない過疎地では、タブレット端末を使用した遠隔診療や、
山間の地域には、ドローンをつかって薬を届けたりといったことが考えられます。

平成17(2005)年には、「介護保険法」の改正によって、
地域包括ケアシステムの実現に向けた中核機関である地域包括支援センターの設置が定められました。

地域包括ケアシステムは、
高齢化が進行する日本社会において重要な役割を果たすことが期待されており、
今後の行方に注目が集まっています。