危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ

屋外タンク貯蔵所とは

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回は、貯蔵所のうち「屋内貯蔵所」を中心にご紹介しましたが、
今回は、「屋外タンク貯蔵所」について見ていきたいと思います。

屋外タンク貯蔵所の「構造」については、以下の基準が求められます。
構 造
①危険物の量を自動表示する装置を設置します。
②タンクは、厚さ3.2㎜以上の鋼板を用います。
③さび止めの塗装をします。

また、屋外タンク貯蔵所においては、設備として「防油堤」という他の貯蔵所にはないものとして、以下の特徴があります。

①液体の危険物(二硫化炭素を除きます)の屋外タンクの周囲には、防油堤を設けます。
②防油堤は、鉄筋コンクリートまたは土で造ります。
③防油堤の容量は、タンクの容量の110%以上とします。タンクが2基以上ある場合は、最大のタンクの容量の110%以上とします。
④防油堤の高さは0.5m以上とします。
⑤防油堤内の面積は80,000㎡以下とします。

やはり数字を中心に覚えておきたいところですが、上記③については、以下のような「計算問題」が出題されることがあります。

例)
屋外タンク貯蔵所において、Aタンクにおいては、100kl、Bタンクにおいては、300kl、Cタンクにおいては、200kl、とそれぞれの液体の危険物を貯蔵するタンクがある場合、必要とされる防油堤の容量は、何klになるか?

この問題おいては、タンクが2基以上ある場合に該当します。そのため、最大のタンクの容量の110%以上が必要になります。
Aタンク、Bタンク、Cタンクの3基のうち最大タンクの容量は、Bタンクの300klです。
よって、300kl×110%=330klが必要とされる防油堤の容量になります。

間違った選択肢においては、100kl+300kl+200kl=600klといったものが考えられます。

なお、危険物取扱者試験においては、電卓の持ち込みは、認められていませんので、普段の演習の時から、手計算で問題を解くようにしておいてください。

今回は、貯蔵所のうち屋外タンク貯蔵所について見てきましたので、次回は、貯蔵所のうち地下タンク貯蔵所についてご紹介していきたいと思います。