危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ

過去問「場所に関する規制」各論的な問題③

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回までで、取扱所全般についてご紹介しましたので、今回は、取扱所に関する過去問を見ていきたいと思います。

法令上、顧客に自ら給油等をさせる給油取扱所の取扱いの基準について、次のうち誤っているものはどれか。

1.顧客用固定給油設備を使用して、顧客に自ら自動車等に給油させることができる。
2.顧客用固定給油設備を使用して、ガソリンを運搬容器に詰め替えさせることはできない。
3.顧客用固定注油設備を使用して、移動貯蔵タンクに軽油を注入させることはできな
い。
4.顧客用固定給油設備以外の固定給油設備を使用して、顧客に自ら自動車等に給油させる
ことはできない。
5.顧客用固定給油設備を用いた顧客の給油作業に対し、監視及び必要な指示を行う必要は
ない。

各選択肢を見る前にまずは、前提を確認してみてください。「顧客に自ら給油等させる給油取扱所」とあります。

つまり、本問は、いわゆる「セルフ型の給油取扱所」に関する問題ということです。
セルフ型の給油取扱所は、一見すると、その場所は、無人で給油等を利用者が個人で行うイメージがあるかもしれません。

しかし、給油等の取り扱いは、危険物の取り扱いに該当するため、危険物取扱者でない者は、危険物取扱者の立ち会いなしには、危険物取扱いができないはずです。

そうすると、選択肢5.における「監視及び必要な指示を行う必要はない。」という部分については、違和感があるはずです。

セルフ型の給油取扱所においては、無人に見えても、制御卓(コントロールブース)において、顧客自らによる給油作業または容器への詰め替え作業を監視し、及び制御し、並びに顧客に対し必要な指示を行っています。

よって、選択肢5.は、誤りとなります。

今回の問題は、一般の給油取扱所とは異なり、セルフ型の給油取扱所に関する固有の特徴でした。セルフ型の給油取扱所については、基本的なところは、一般の給油取扱所と同様ですので、本問のようにセルフ型の給油取扱所にのみ見られる特徴については、重点的に押さえておいてください。

今回は、取扱所のうち「セルフ型の給油取扱所」の過去問を見てきましたので、次回は取扱所のうち「販売取扱所」の過去問をご紹介していきたいと思います。