危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ

アルコール類に関する過去問④

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回は、アルコール類の過去問のうち「エタノール」についてご紹介しましたので、今回はアルコール類の過去問うち「2-プロパノール」について見ていきたいと思います。

メタノールと2-プロパノールの性状について、次のうち誤っているものはどれか。

1.火災時には、ともに水溶性液体用泡消火剤が有効である。
2.蒸気比重は、2-プロパノールのほうが大きい。
3.燃焼範囲は、メタノールのほうが広い。
4.沸点は、2-プロパノールのほうが高い。
5.燃焼範囲の下限界は、メタノールのほうが低い。

それでは、各選択肢を解説していきたいと思います。

1.メタノールと2-プロパノールは、どちらも水に溶けるため消火にあたっては、水溶性液体用泡消火剤が有効です。
2.メタノールの蒸気比重は1.1で、2-プロパノールの蒸気比重は2.1であるため、蒸気比重は、2-プロパノールのほうが大きいです。
3.5.メタノールの燃焼範囲は6.7~37vol%で、2-プロパノールの燃焼範囲は2.0~12.7vol%であるため、燃焼範囲の下限は、2-プロパノールのほうが低いです。
4.メタノールの沸点は64℃で、2-プロパノールの沸点は82℃であるため、沸点は、2-プロパノールのほうが高いです。

よって、誤っているものは、選択肢5.になります。

前回は、2-プロパノールの過去問をご紹介するとお伝えしましたが、今回、ご紹介した通り、2-プロパノールに関する知識は、本試験では、単独で出題されるよりも、メタノールと比較するかたちで出題されることが多いです。

なお、n-プロピルアルコールは、アルコール類の共通する性状として、出題されるくらいで、単独で出題される可能性は低いので、余裕がある方以外は、後回しにしても良いかと思います。

今回、アルコール類の過去問のうち「2-プロパノール」についてご紹介したことにより、アルコール類の過去問は、一通りご紹介したことになりますので、次回からは「第3石油類」についてご紹介していきたいと思います。