危険物取扱者乙種4類講座の講師ブログ

消火剤の種類とは①

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の姥谷です。

前回は消火に関する基礎のうち「消火の種類」について見ていきましたので、今回は「消火剤の種類」についてご紹介していきたいと思います。

消火剤は、水、強化液、泡、ガス、粉末の5つに分けられます。
それぞれ、どんな消火作用があるのか、どんな火災に適応できるのか以下のように異なります。なお火災には普通火災、油火災、電気火災の3種類があります。

①水
水は大きな蒸発熱と比熱を有するため、水による消火は、燃焼に必要な熱エネルギーを取り去る冷却効果が大きくなります。しかし、水は流動性がよく、燃焼物に長く付着することができないため、木材などの深部が燃えていると冷却効果が悪くなります。
また、水が蒸発して多量の蒸気が発生し、空気中の酸素と可燃性ガスを希釈する作用もあります。

なお、水の放射方法には、棒状、噴霧などの形態があり、第4類の危険物火災に適応するものもあります

▪無機過酸化物(発熱・爆発)
▪硫化りん(可燃性かつ有毒なガス発生)
▪鉄粉・金属粉・マグネシウム(発火)
▪黄りん以外の第3類危険物(発火もしくは可燃性ガス発生)
▪アジ化ナトリウム(自然発火性・禁水性の金属ナトリウムの生成)
▪ハロゲン間化合物(有毒ガス発生)

また、金属の種類によっては水を分解し、発生する水素が爆発するおそれがあります。
この危険性は強化液による場合も同じです。なお、金属火災には、乾燥炭酸ナトリウム粉末や乾燥塩化ナトリウム粉末などが消火剤として適応します。

今回は消火に関する基礎のうち「消火剤の種類」を見ていきましたので、次回も消火に関する基礎のうち「消火剤の種類」についてご紹介していきたいと思います。