公務員試験対策講座の講師ブログ

単利と複利

さて、今回は日常生活にも使える数的推理の内容です。
論点としては割合に含まれます。
「単利と複利」この言葉は社会人であれば
日常的に触れている方も多くいらっしゃることでしょう。
僕の場合、住宅ローンの返済や資産運用のことで、
この二つの単語は日々、頭から離れることはありません。

さて、その仕組みを理解するために簡単なクエスチョンです。

Q:あなたが100万円持っており、
どちらかの銀行に10年間預け、できるだけ増やしたいとします。
その時、どちらの銀行に預けますか?
ただし、途中での引き出しはおこなわないものとします。

単利とは「元本に対してのみ同額の利子がつく仕組み」であり、
一方で複利とは「元本と、それに加えて毎年の利子を組み入れて、
そこに利子がつく仕組み」です。
ですから、10年後の金額の計算式としてはそれぞれ次のようになります。
A銀行:利息が100万×0.06×10=60万円となり、
ここに元本の100万円を加えますから受け取り金額は、100万+60万=160万円です。

一方、B銀行は
1年後:100万×1.05=105万円
2年後はここにさらに5%の利息が付くことから
105万×1.05=110.25万円となります。

さらに、3年後にはこの110.25万円に5%の利子が付き、
数式は110.25×1.05であらわされます。
以上を踏まえ、数式を整理すると、「本100万円で年率5%複利計算の場合、
10年後の受取額は下記のとおり。
100万×〖(1.05)〗^10≒162万円

単純に率だけ見るとB銀行のほうが低いのですが、
複利で計算した方が結果として受け取る金額は大きくなります。

過去、この計算方法を利用した問題が
国家公務員試験の複数の試験種で出題が見られています。