公務員試験対策講座の講師ブログ

ひとつの解き方を信頼するのもありです

一般的に問題集等の解説は「より早く解ける方法」であったり「シンプルな解法」を追求されたりすることが多いので、「あれ?同じ論点なのに解法が違うじゃん」という場面に出くわします。

多くの問題集の作成者としては、良かれと思ってそうするわけですが、特に数的処理科目に苦手意識を持っている方からこんな声をお聞きします。

「せっかくやっとひとつ解き方を覚えたのに、まだ覚えないといけないないんですか?」

そうですよね。
ただでさえ、覚える量が多いのだから、ちょっと時間がかかろうが、今知っている解法でいければ楽ですよね。

例えば問題集の1A②15-4仕事算です。

ある作業をA、B、C の3名で行う。1日に行う仕事量の割合がA:B:C=3:3:2であり、3名が休まず仕事をすると30日で終了することがわかっている。今、作業の終了までにAが5日、Bが3日、Cが4日休むとき、この作業に要する日数はどれか。

1. 33 日
2. 34 日
3. 35 日
4. 36 日
5. 37 日

解説はそれぞれの仕事量を1日あたりの仕事量を1とおいています。
こうすることで、文字xを使った方程式を立てなくて済んでいます。

それでは全体の仕事量を1として解けないのかというとそんなことはありません。

いつものやり方でやってみましょう。
全体の仕事量を1とします。
30日かかるわけですから、1日あたり3人でやる仕事量は1/30ですよね。

続けて、この内訳が3:3:2ということから、ABCそれぞれの時間当たり仕事量を求めます。

あとは作業に要する日数をxとおいて方程式を立てます。Aが5日、Bが3日、Cが4日休むわけですから、それぞれの働く日数はx-5日、x-3日、x-4日となります。
ここから


という式が立つので、これを解けばx=34です。

自分の持っているとき方が解説と違ったとしても、標準解答時間内に収まるようにブラッシュアップできそうであれば、使い続けるのもアリですよ。