時代を絞って歴史を学習するのは、まず、膨大な範囲をすべて学習しなくて済むというメリットがありますが、完璧主義の方の中には「やってない時代が出たらそれで終わりなのでは?」という不安を抱く方もいらっしゃるはずです。
僕もどちらかというと隅から隅までやらないと不安な方なので、お気持ちはわかります。
ではさっそくですが、問題です。
【No.31】 第二次世界大戦の終結と戦後の国際政治の動向に関する記述として、妥当なのはどれか。
1 1945年、アメリカ・ソ連・イギリスの 3 首脳は、マルタ会談で、国際連合の設立と運営原則を取り決め、同時にソ連の対日参戦について話し合った。
2 1955年、インドネシアのバンドンでアジア・アフリカ会議が開催され、主権と領土保全の尊重及び内政不干渉等からなる「平和10原則」が採択された。
3 1989年、アメリカのブッシュ大統領とソ連のゴルバチョフ共産党書記長は、ヤルタ会談で、冷戦終結を宣言した。
4 1990年、全欧安全保障協力機構(OSCE)が発足し、ヨーロッパの対立と分断の終結を約した「パリ憲章」を宣言したが、1995年にOSCEは解散した。
5 1991年、ソ連が解体し、ソ連に属していた11か国は、緩やかな結びつきである経済相互援助会議(COMECON)を創設した。
令和2年特別区
例えば終戦までは勉強していたとして、戦後史にノータッチだったとしましょう。
終戦まで学んでいれば、ヤルタ会談でソ連の対日参戦が決定した事実は知識としてあることになります。
すると
1 1945年、アメリカ・ソ連・イギリスの 3 首脳は、マルタ会談で、国際連合の設立と運営原則を取り決め、同時にソ連の対日参戦について話し合った。
戦後に冷戦終結の話し合いの場となったマルタ会談はしらなくてもこの肢がまず切れますよね。
また、
3 1989年、アメリカのブッシュ大統領とソ連のゴルバチョフ共産党書記長は、ヤルタ会談で、冷戦終結を宣言した。
についても「ヤルタ会談はそんな会談じゃない」ということでこれも切れます。
ちなみに、もう少し進んで、朝鮮戦争勃発頃まで学習をしていれば、
5 1991年、ソ連が解体し、ソ連に属していた11か国は、緩やかな結びつきである経済相互援助会議(COMECON)を創設した。
「経済相互援助会議(COMECON)ってもっと前じゃね?」
ということで切り飛ばせますし
最後に社会科学・時事問題の知識から
4 1990年、全欧安全保障協力機構(OSCE)が発足し、ヨーロッパの対立と分断の終結を約した「パリ憲章」を宣言したが、1995年にOSCEは解散した。
「OSCEってまだあるよね」
という形でこの肢を切ることも可能です。
結果残った2が正答です。
歴史を得点源として持っていないと苦しい方以外は、正答率を上げる=肢をひとつでも多く切るということがメインですよね。
となれば、時代を限定して学習していくということも非常に有効な手段なのではないでしょうか?