公務員試験対策講座の講師ブログ

知らなくても何とかなることも…

公務員試験を受験する方の多くが20年以上生きてこられたわけです。
その経験を活かして、勉強した分野でなかったとしても正答を出す、あるいは選択肢を絞り込むことは可能です。

令和4年度の裁判所の問題をここから2問、続けます。
出典:裁判所採用ページ
https://www.courts.go.jp/saiyo/vc-files/saiyo/2022/01-XYC11-kiso.pdf

例えば、次の問題。

39 免疫に関する次のA~Dの記述のうち、妥当なもののみを全て挙げているものはどれか。

A 体液性免疫では、細胞が直接抗原に作用して異物(抗原)の侵入を防ぐ。
B 異物が体内に侵入した際の一次応答と二次応答では、一次応答のほうが反応が強い。
C 特定の病原体による病気を予防するために抗原として接種する物質をワクチンといい、弱毒化したウイルスや細菌などが用いられる。
D アレルギーは免疫応答が過敏に起こって生体に不都合な影響を与える反応のことであり、アレルギーを引き起こす抗原をアレルゲンという。

1   A、B
2   A、C
3   B、C
4   B、D
5   C、D

B:一回かかった風邪って、その年は二回目の方がかかりづらいですよね。
C:生物を捨てていたとしても、「ワクチン」のニュースは嫌でも毎日聞いたはずです。
D:「アレルギー」も花粉症に悩まされた経験のある方は(僕も花粉アレルギーです)耳鼻科の先生に説明を受けたこともあるかもしれません。

正答は5です。
どうでしょう?
仮に学んでいなかったとしても、手が出せないわけではないですよね。

では続けます。
(「」内は試験会場での心の声です)

40 海洋に関する記述として最も妥当なものはどれか。

1  海水の塩分はおよそ50‰で、塩類の組成比は塩化マグネシウムが最も多く、次いで塩化ナトリウムが多い。

→「濃度50%って濃すぎないか?50gの水に50gの食塩、そもそも溶かせるか?」

2  塩分は、海洋の深さや季節によって変化するが、塩類の組成比は世界中のどこの海でもほぼ一定である。

3  海洋は水温の違いによって、海面から深海へかけて表層混合層、水温躍層、深層の 3 つに分けられ、深層は季節や地域による水温の変化が大きい。

→「深いところは年中日が当たらないし、逆に、表面は夏と冬で太陽の当たり方違うんじゃ…」

4  海流は、海洋上を吹く風の影響を受けており、北半球では偏西風下の海流は東から西へ、貿易風下の海流は西から東へ流れている。

→「偏西風って西から東に吹く風だよな…。風が西から東に吹いていたら、その下にある水も、西から東に動くんじゃないか?」

5  海水は、陸を構成している岩石と比べて暖まりやすく冷めやすいため、海岸付近では内陸部に比べて朝夕や季節の寒暖差が大きい。

→「石と水だったら石の方が温まりやすいよな…。料理にも温め直し用の石とかあるし」

ということで本問は2が正解です。

理論的な正確性はともかくとしても、日常生活の感覚で絞り込むことも可能ですよね?