公務員試験対策講座の講師ブログ

数的処理の初見が解けない

「せっかく勉強したのに、数字が変わると解けなくなります」
「図形や文章がちょっと変わっただけなのに…」

という相談を受けることが多々あります。

結論を先に言ってしまえば

「数的処理科目が苦手な方は、初見のものを解こうとしなくて大丈夫」

といえます。

別の言い方をすれば

「必要事項が網羅されている問題集でパターンをきちんと暗記する。そのパターンだけ解けば必要な点は取れます」

となります。

例えば、濃度算です。
フォーサイトのテキストでは、シンプルに「濃度の違うものを混ぜる」「水を加える」といった処理を講義動画で扱っています。

それで「よーし、これで濃度算はいけるはずだ!」と意気込んで問題集を開くと次の問題が載っているわけです。

濃度6%の食塩水が400gある。この食塩水から水をx g蒸発させたあと、160gの水を加えると、濃度5%の食塩水になった。x の値として、最も妥当なのはどれか。

テキストの例題には載せていないのが「蒸発」です。

もちろん応用力のある方でしたら、

「蒸発は水を加えることと反対だな。蒸発させた時点で出来上がるのは400-xグラムの食塩水か」

と頭を動かすことも可能ですが、できなかったとしても気に病むことはありません。

「習っていないんだから知るわけがない!」ぐらいの開き直りで、すぐに解答を見て「蒸発」の処理を押さえたほうが気持ち的にも楽なはずです。

そもそも、数的処理にかぎらず、「未知のものに対応できる」というのはものすごく高い能力だと思いませんか?

野球で言えば、初対戦のピッチャーの、初めて見る変化球を打てるようなものです。

残念ながら、短期間の公務員試験の学習でそこまでいくことは大変な苦労を要しますし、その必要もないと思います。

あわてずに、ひとつひとつ解法をインプットしていきましょう。