公務員試験対策講座の講師ブログ

一般知識を学ぶ意味~文章理解との関連~

一般知識は、なかなかモチベーションが上がりにくいとの声をお聞きします。

というわけで、何かモチベーションにつながるものはないかと探していたら、あることを思い出しました。

文章理解の現代文の講義の時のことです。

演習中にある受講生の方が悲痛な表情で「何が書いてあるか全くわかりません」と言ってきました。
解法は一通り伝えてありましたし、それまでの演習では標準以上で解けていた受講生が、です。

その文章は生物の発生に関するものだったのですが、その場で、本文のキーワードが生物の発生にどのようにかかわっているのかを説明すると

「ああ、そういう話か」

と手を動かしだしました。

話は少しそれますが、大学受験の現代文の先生を見ていると、
①背景知識を優先するのは邪道
②読解に背景知識は必要
と二通りの考え方があるように見受けます(僕は大学受験の現代文はノータッチですから、そこはあくまで素人目線です)。

ちなみに、某映像系予備校で流行語大賞も取った先生は、ある動画で①寄りの発言をしておられました。
確かに、「正しく読み取る力があればどんな文章にも対応できる」というのは理想だと思います。
また、「未知のものに対する想像力」というのも、大学受験をする年代の若者にとって、また、新しい分野の研究に取り組まんとする人間にとって、非常に重要といえるのもわかります。

ただ、やはり知っている単語がたくさんある文章のほうが楽ですよね?

文章を読んでいて

「マックスウェーバー?誰だてめー」

という状況よりは

「ああ、君か!久しぶり!」

のほうがストレスは少なそうです。

公務員試験の文章理解は、内容面で大きく、人文科学・自然科学・社会科学の三分野に分類されます。

一般知識の各科目の配点は少なく、モチベーションを上げにくいのも事実です。

ただ、「一般知識がついでに文章理解も楽にするかもしれない」と考えれば、少しだけ、気持ちは変わらないでしょうか。